第32回定期全国大会(2007.8.25〜27)
通信労組 第32回定期全国大会
2007年8月25日〜27日/愛知県犬山市・迎帆楼
 
世界の宝・憲法九条を活かし、戦争をする国づくりを阻止しよう!
NTTリストラに反対し、国民・利用者のための情報通信の確立と労働条件向上をめざそう!
あいさつする
山田委員長
犬山市内で開催された第32回全国大会

 通信労組の定期全国大会が去る8月25日から27日まで愛知県犬山市で開催されました。
 開会挨拶で山田委員長が「参議院選挙の結果は国民世論が政治を変えたいという思いで民主党を勝たせたが、労働者の要求を全面的に掲げて政策反映を要求しよう。又、憲法9条を護り、国民のライフラインである、情報通信の安心と安定を守り11万人リストラをやめさせ、NTTの社会的責任を果たさせるために全力を挙げよう」と訴えました。
 大会では、NTTの職場の状況告発、改善提案、要求対置、社会的責任を果たさせる運動など、のべ70名あまりの代議員が活発に発言し大会成功に協力しました。
 最終日は組織拡大の特別討論が行われました。その後、運動方針、予算、決算、新執行部が満場一致で採択され、通信労組の新たな飛躍を活発な運動で勝ち取ろうと意思統一し、山田委員長の「団結頑張ろう」唱和で閉会しました。

大会日程
第1日目
  開会あいさつ
大会役員選出
議長・副議長選出
中央執行委員長あいさつ
来賓あいさつ、祝電・メッセージの紹介
大会各種役員選出
議案提案
機関紙・ビラコンク−ルの表彰
第2日目
来賓あいさつ
第1・2号議案についての質疑、討論
電通うたごえ祭典の訴え
来賓あいさつ
リストラ裁判原告の紹介
新入組合員の紹介
第1・2号議案についての質疑、討論
通信労組共済会総会
第3日目
第1・2号議案 討論・採択
第3・4・5号議案討論・採択
スローガンの確認
各種投票
大会宣言の提案及び採択
旧役員あいさつ
新役員あいさつ
閉会のあいさつ
団結がんばろう

山田 忍 中央執行委員長のあいさつ
 
 中央本部の山田です。
 まず、最初に第32回通信労組定期全国大会にご参集されました、代議員、並びに役員、傍聴者の方々あるいは大会要員の方々、そしてそれらの人たちを万難をはいして、送り出していただいた全国の組合員の皆さんに感謝とお礼を申し上げるものであります。
 更に、私どもの定期大会に、連帯激励に駆けつけてくださったご来賓の方々にも改めて感謝を申し上げる次第であります。ありがとうございました。(拍手)
 まず、はじめに、開会あいさつで、副委員長もふれました。参議院選挙の特徴的な情勢について触れたいと思います。
 参院選で、歴史的敗北を喫した安倍政権、これについて「年金記録問題、政治とカネ、閣僚の失言など、大変な逆風が最後まで止まらなかった」などと、「逆風三点セット」が、敗因だとの見方を流し、安倍首相は、「基本路線は理解いただいた」と居直っています。しかし、「戦後レジームからの脱却」を掲げて、憲法改定の3年後発議を公約の冒頭に掲げて、参院選を戦って、惨敗したのですから、その強弁は国民的にも通じないことは明らかであります。
 さらに、参議院選挙後も、塩崎官房長官の政治資金の二重計上問題や、安倍内閣の閣僚人事に絡んで、再入閣や入閣待望組が政治資金の収支報告書を、あいついで、訂正するという、報道もあり、さらに8月22日に開かれた公明党の全国県代表懇談会では、「自民党との連立をも直すべきではないか」との地方幹部からの激しい批判が相次いだ、という報道もあります。このように安倍政権の末期的症状と、衆参のねじれ現象の中での早期の解散・総選挙、これが現実味を帯びて、政治の新たな激動が進んでいる。このことを我々がしっかりみておく必要があるのではないでしょうか。
 一方、消えた年金問題、自殺した松岡前農水大臣や後任の赤城大臣の政治と金の問題、あるいは久間前防衛大臣の暴言などが追い風となって、民主党が、参議院第一党の座を占めました。
 「国民生活が第一」として、格差是正、最低賃金時給1000円をマニフェストで公約した、この小沢民主党が、安倍内閣の失政と暴政が国民の怒りをよんで、押し上げたことを忘れて、自公政権と安易に妥協することは、絶対に許されることはありません。「テロ特措法」問題、格差貧困問題、労働法制問題、あるいは年金や消費税問題、憲法の問題でも安倍政権に不信任を突きつけた国民の意思を正確に受け止めて、対応をすることを求めることが必要であります。
 いずれにしても、今回の選挙結果は、国民世論が政治を変える、新しい時代と、労働組合の前進、要求実現運動の前進にとって大きなチャンスを作りました。しかし、政治に期待するだけでは、私たちの切実な要求は実現しません。それはこの間の私たちのたたかいが示しているとおり、自らの要求は自らのたたかいによってしか勝ち取れない、このことが明らかであります。この秋、労働組合として、政治闘争をしっかり位置づけてたたかうことを冒頭強調したいと思います。
 その上で、組織強化拡大。リストラ裁判勝利。平和憲法を守るたたかいへ重点を絞って、全力をあげてたたかうことを呼びかけるものです。
 次に、NTTリストラ裁判であります。
 3月末、大阪・東京で地裁判決がありました。
 大阪地裁では、3名について、「権利・乱用」を認め、総額200万円の慰謝料支払いを命じました。配転を争う裁判で、原告はすでに地元に戻っているもとで、画期的といえる勝利判決でありました。そして唯一地元に戻っていない後藤原告について、健康上の条件を十分にふまえて、適切な配慮をすることが求められている、と指摘する異例の判決でもありました。
 しかしながら、東京地裁のNTTリストラを全面的に擁護する不当判決とともに、基本点でNTTリストラを認め、残る原告20名の損害賠償を棄却する、不当判決であったことから、東京・大阪ともに、高裁へ控訴をいたしました。いま、高裁向けの要請署名を取り組み、それぞれ5、000団体に迫っているところであります。裁判対策そのもので言えば、東京では、リファインでの会社の人員計画のマル秘資料、あるいは、金子・飯野さん、マレなことではないといった女性の1時間半を超える通勤について、実は、政府統計でも0.0%であった。そのことの実態をビデオで撮りながら、新証拠として提出して、新たな証人申請をする、こういう段階になっています。
 大阪では、個々の不利益を更に具体的に明らかにする。その上で、「長距離通勤」や、単身赴任について、健康被害も含めて、専門的に明らかにする専門家の意見書等を提出するなど、少なくとも3人以上の証人申請を準備して、第2回期日に備えるところであります。
 いずれにしても今後の闘争の中で、東京地裁の原告でいえば、金子さん、飯野さんを地元に戻せ。大阪地裁では、残る後藤さんを、必ず大分に戻す。これが運動的に重要な取り組みになってきます。
 改めて、この秋、NTTをいっそう包囲する運動、あるいは、高裁への公正な審理を求める要請行動も含めて、包囲する。この行動と併せて、社会的包囲の取組を強める必要がある、ということを強調したいと思います。
 次に情報通信の公共性を巡る問題であります。
 相次ぐ光電話故障が、発生をしています。いまNTTの運営、設備で言えば、建設ラインと保全ライン、更には運用ラインが、実は独立してバラバラに動いている。その上に販売戦略部門がまた独立をしてバラバラに動いている。会社が一体的運営を強調すればするほど、決して一体的ではない。この実態が度々起こる故障に起因する。その意味で、我々としても、しっかりと情報通信の安全・安心を確保する方向について、政策的にしっかりと整理をしていきたいと思っています。
 三つ目に、非正規雇用労働者の問題であります。
 3年前から私たちは、なかなか対応が難しい中で、地域労組との二重加盟という形で足を踏み出して参りました。ところがここに来て、地域労組の加盟ではなくて、通信労組に加盟したいんだ、という労働者が出てきました。なおかつ、今月には、一つの職場で固まって、非正規雇用労働者が通信労組に加盟をしてたたかいたい、こういう状況になってきました。やはりこの問題、それぞれの状況に合わせて、通信労組規約に則って、柔軟で多様な組織化を模索する必要が現実にでて参りました。早急にあらゆる可能性、ケースを考えながら、具体的対応についての整理を行って皆さんと共有化を図り、この分野での組織化を一気に進められるよう奮闘したいと思います。
 最後に、通信労組の運動の継承発展のために、一言申し上げたいと思います。
 この間の組織強化拡大の私たちの教訓は、いろいろあります。50歳問題で悩む労働者、これは実は圧倒的に多い。そして二つめには、非正規雇用労働者の、労働条件の劣悪な中での思い、この二つを双璧にしながら、地域子会社での約束違反に対する怒り、更には成果・業績主義賃金での「D」評価に対する怒り、この四つに特徴づけられるように、組織拡大が進んでいます。基本的には、要求実現の思いと私たちの働きかけと運動がヒットしたときに、新たな通信労組加入となっている。いうことをしっかりみておく必要があります。
 しかしながら、職場労働者の具体的要求は、きわめて多彩であることも事実であります。私たちはその多彩な要求を一つ一つ通信労組の要求実現運動へどう結びつけていくのか、組織強化拡大と関わって、徹底してこのことを追求することを根底において、今後の運動を強めていくことを改めて強調します。そこから、通信労組運動の継承発展のために、みんなで知恵と力を出し合いながら、取り組みを開始しようではありませんか。そのことを訴え申し上げまして、冒頭のあいさつといたします。ありがとうございました。
2007年度機関紙コンクールの結果
支部名:分会名 作 品 名  
岩手 通信労組 岩手  
秋田 通信労組 あきた  
宮城 通信労組 みやぎ 佳作
山形 たんぽぽ  
埼玉 通信労組 さいたま  
千葉 通信労組・ちば  
東京 通信労組 東京 佳作
東京:東京分会 千成&多摩NEWS 入選
東京:東京分会 金町  
東京:多摩分会 多摩  
神奈川県 通信労組 かながわ 入選
神奈川県:横浜北分会 つなしま 新人賞
静岡 通信労組 こだま  
愛知 通信労組 あいち  
京都 通信労組 京都  
京都:長岡京分会 通信労組 長岡京分会  
大阪 通信労組 おおさか 優秀賞
大阪:平野分会 通信労組 ひらの  
大阪:西淀川 通信労組 にしよどがわ  
大阪:住吉 すみよし 入選
兵庫支部 通信労組ひょうご  
兵庫:兵庫分会 通信労組兵庫分会ニュース 激励賞
岡山 通信労組 おかやま  
広島 とんび 入選
山口 通信労組 やまぐち  
大分支部 通信労組おおいた  
MTTリストラを許さない
家族の会
お便りにゅうす 激励賞
北陸支部 通信労組北陸 審査対象外
スローガン
メインスローガン
 
  • 世界の宝・憲法9条を活かし、戦争する国づくりを阻止しよう!
  • NTTリストラに反対し、国民・利用者のための情報通信の確立と労働条件向上をめざそう!
 
サブスローガン
  • 「50歳退職・賃下げ再雇用」制度を廃止させ、健康で安心して家族とともに暮らし、誇りを持って働き続けられる職場を作ろう!
  • NTTグル−プで働くすべての労働者の賃金引き上げ・非正規雇用労働者の均等待遇など労働条件の向上をめざそう!
  • 「成果・業績主義」賃金を廃止し、生計費原則の賃金を実現しよう!
  • 憲法改悪につながる国民投票法の発動許さず、平和な日本をめざそう!
  • 労働法制改悪、社会保障制度改悪、消費税増税に反対し雇用と暮らしを守ろう!
  • NTTリストラ裁判、奥村過労死裁判とすべての争議の勝利をめざそう!
  • すべてのNTTグループに60歳越え「雇用延長」制度を確立しよう!
  • NTT企業年金受給者の減額に反対し、暮らしを守ろう!
  • 全組合員が力を合わせ、組織拡大に全力をあげよう!