第7回通信産業本部定期全国大会を開催
ジョブ型人事制度阻止しよう
 
宣伝とアンケートで組織拡大を
 
2022年9月3日
Web会議にてリモート開催
 
 メインスローガン
大幅賃上げで物価高騰から暮らしを守り、組織拡大・強化で、安心して生活できる、働きやすい職場と社会をめざそう
 憲法改悪阻止、ロシアのウクライナ侵略やあらゆる戦争に反対し、核兵器のない平和な社会、原発のない安全な社会をめざそう
   
 サブスローガン(抜粋) 
組合員の総力で組織拡大を成功させよう!
NTTグループ労働者の大幅賃金引き上げ、非正規雇用労働者の最低賃金1500円実現、均等待遇を勝ちとろう!
ジョブ型・処遇制度導入阻止・廃止、「成果・業績主義」賃金制度を廃止、生計費原則の賃金を実現させよう! 
 
 
 宇佐美俊一委員長を先頭に「団結ガンバロウ」を行う大会代議員と出席者=9月3日
 
 
 JMITU通信産業本部は9月3日、第7回定期大会を開催し、「ジョブ型人事・処遇制度」の導入阻止と組織強化を中心とする2022年度運動方針と「ロシアによるウクライナ侵略に抗議し、岸田政権の憲法改悪、大軍拡に反対する特別決議」などを満場一致で採択しました。
 テレワークとジョブ型人事で生活と雇用破壊
 宇佐美俊一委員長はあいさつで、「NTTグループは政府の『骨太方針2022』の方針に沿ってテレワークを推進し、評価でしか賃金が上がらない『ジョブ型人事・処遇制度』を来年4月から導入するとしている。
 ジョブと関係がないとして多くの手当が廃止されることで移行時の賃金基礎額が下回る」と指摘。
 7月1日からリモートスタンダードが適用され、職場は「自宅」で、仕事はリモートワークが基本となり、NTTグループ全体に拡大する。
 「勤務場所が自宅となることで、労働環境の整備・労働災害適用問題など、労働組合が関与するための労働者への対応がさらに難しくなり、労働強化が懸念される」と述べました。
 職場要求では、「多くの労働者から職場での悩みや問題を聞き取り、『要求アンケート』を最大限活用し、要求書を提出して交渉を行い、交渉内容を宣伝で知らせることが信頼につながる」と訴えました。
 宣伝と組織拡大でジョブ型人事阻止へ

 討論では、「ジョブ型人事・処遇制度」導入阻止にむけ、1万部作成したリーフレット「ジョブ型人事制度でどうなる雇用・生活・職場」を全国の職場で配布し、賃金制度の大幅改悪提案であることを知らせるなかで労働相談から拡大につながったことなどが報告されました。
 「もっと宣伝に取り組みたい」(岐阜支部)「全国一律1500円の運動を取り組むべきだ」(宮城分会)「ジョブ型雇用制度の先行導入に怒りの相談を受けた」(四国分会)「掲示板の設置で通信労組を知らせたい」(福岡支部)など積極的な発言が相次ぎました。
 
 
 
  機関紙コンクール
 月間部門
〇最優秀賞
「おいでんか」  四国分会
〇優秀賞
「通信労組ひょうご」 兵庫支部
〇佳作
「通信産業本部 東京支部」  東京支部
「通信労組かながわ」 神奈川分会
「通信労組おおさか」 大阪支部
「通信労組京都」 京都支部
 
不定期部門 
〇佳作
「共済会ニュース」  通信労組共済会
 
 

 
 
宇佐美俊一JMITU通信産業本部執行委員長あいさつ(要旨)
 
 賃金制度改善にむけてたたかう本来の労働組合運動を進めよう
 
  コロナ感染拡大に無策を続け、医療と国民の命を守れず、また金権と利権まみれの統一教会との深刻な癒着にも手を付けない、まさに「成り行き任せ」の岸田政権です。
これら国民を苦しめている悪政の基盤は安倍元首相の長期政権です。

 安倍元首相の「国葬」には断固反対を表明します。
 政府の「骨太方針2022」に沿い、NTTグループは「ジョブ型人事・処遇制度」の導入とリモートワーク制度を推進しています。

 「ジョブ型人事・処遇制度」の特徴は「雇用の専門分野化と流動化」で、雇用と生活を破壊することです。
一般社員には「年次や在級年数ではない」とし、上司に評価されなければ、基本賃金は上がりません。
会社は緩和措置期間を修正しましたが「賃下げ」は変わりません。
 来年4月に向け、賃下げを許さない第2弾の取り組みと運動を皆さんに呼びかけます。
会社は7月1日から、「リモートスタンダード組織」の拡大を開始しました。
 勤務場所が自宅となり、労働環境の整備・労働災害適用問題などで、労働組合の関与が難しくなり、労働環境の悪化や労働強化が進むことが懸念されます。

 働き方変更に伴う労働条件の低下や労働強化に対し労働組合の役割の発揮が求められています。
「要求アンケート」などを活用し職場要求を聞き、改善要求を提出し交渉を行い、その内容を労働者に宣伝することで、労働者の信頼が高まることに確信をもちましょう。

 最後に、通信産業本部は2方面のたたかいを強化して、早期解散・総選挙で悪政を正し、国民のための政治実現へ政治変革を求めて奮闘する決意を述べて大会へのあいさつといたします。
 
宇佐美俊一JMITU通信産業本部執行委員長あいさつ
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■大会宣言
 
 JMITU通信産業本部は9月3日、第7回定期大会を開催し、大幅賃上げで暮らしを守り、組織の強化・拡大と憲法改悪阻止で、働きやすい職場と平和で安全な社会をめざす決意を固めあいました。
 22春闘では、物価高騰に対し無策な岸田政権のもとで、実質賃金が下がり続ける一方、NTTグループは過去最高の利益を更新しました。通信産業本部は、大幅賃上げと均等待遇、処遇改善を求めて3・10全労連・JMITU統一行動日に、ストライキで要求実現を目指しましたが、労働者の暮らしを守る回答は得られませんでした。23春闘にむけて暮らしを圧迫する物価高騰から暮らしを守る取り組みは重要な課題です。

 政府・財界は、「多様で柔軟な働き方」「時間や場所にとらわれない働き方」などと称して労働者へのあらたな搾取強化を企み、多様な働き方の普及を図るため、時間や場所を有効に活用できるテレワークの促進と副業・兼業を推進するとしました。
NTTグループではこの方針に沿ってリモートワークを推進すると同時に、賃金制度を大幅に改悪する「ジョブ型人事・処遇制度」の導入を進めています。

 職場では新型コロナウイルス感染拡大が進み、テレワークやフレックスタイムの常態化で、出社社員が大幅に減少するもとでも、支部分会は工夫を凝らし22春闘要求アンケートに取り組んでいることが報告されました。
 「ジョブ型人事・処遇制度」導入阻止にむけ、1万部作成したリーフレット「ジョブ型人事制度でどうなる雇用・生活・職場(Stop!ジョブ型雇用)」を全国の職場で配布し、賃金制度の大幅改悪提案であることを含め具体的な問題を提起しながら、職場から声をあげて共にたたかうことを求める全国宣伝活動の取り組みと共に、労働相談から拡大につながったことも報告されています。引き続き導入阻止にむけて全力をあげます。

 NTTグループでのテレワーク実施率が平均で70%を超える下で、「職場の状況が分からない」「メンタルが心配」「仕事等の相談ができない」など、テレワーク実施に伴う問題点が浮き彫りになっています。今後、リモートワークを基本とした業務遂行の定着が図られようとするもとで、多くの労働者の意見を聞きながら、本人同意を基本に労働条件改善と共に働く環境改善を求めていきます。
 厳しい社会情勢とNTTグループでの賃金・雇用破壊攻撃に対し、労働組合運動を職場労働者に示しながら組織強化と拡大にむけ、「総学習キャンペーン」を全国で展開しながら、いのちとくらし、平和をまもる社会・政治への転換にむけた取り組みの先頭に立ち奮闘することを決意し、ここに宣言します。

 

2022年9月3日
JMITU通信産業本部第7回定期大会
 
大会宣言 クリックするとPDFが開きます 
 
 
 【安倍元首相の国葬に反対する】大会総意による要請書
 2022年 9月 3日

内閣総理大臣 岸田 文雄  殿



安倍元首相の「国葬」開催の中止を申し入れる要請書


 岸田政権は7月22日、選挙演説中に銃撃され死去した安倍元首相の「国葬」を9月27日に開催することを閣議決定しました。

 しかし、日本には国葬を規定した法令はありません。戦前の「国葬令」も、天皇制美化や侵略戦争推進に国葬が利用されてきた反省から1947年に失効しています。

 特定の人物の死を「国葬」として取り扱うことは、国家権力が国民にその人物への弔意を強制することであり、憲法で保障された「内心の自由」を侵す行為です。ましてや安倍元首相は、在任中、憲法違反の「安保法制(戦争法)」や二度にわたる消費税増税などを国民の強い反対を無視して強行するなど、国民から強い批判を受けてきた政治家です。そうした政治家の功績を称えるとして「国葬」実施を強行することは許されません。
 
 戦後、吉田茂元首相が死去した際も自民党政府は「国葬」を行いました。また、昭和天皇が死去したときは「皇室典範」を根拠とした国葬が行われました。このときには、多くの職場や教育現場で「黙とう」などが強制されました。今回もそうした強制が行われる危険もあります。
 
 第7回定期大会の総意として、安倍元首相の「国葬」強行に反対であり、ただちに「国葬」の開催を中止するよう強く申し入れます。



JMITU通信産業本部 第7回定期大会
本部執行委員長  宇佐美 俊一
東京都世田谷区松原3−41−15 NTT松沢別館2F
要請書 クリックするとPDFが開きます

 ■2022年度通信産業本部役員決まる