2011国民春闘方針を満場一致で採択 | |||
まもろう雇用と暮らし、 なくそう貧困と格差、 いかそう憲法きずこう平和 とめようNTTリストラ、 めざそう国民のための情報通信 |
|||
2011年国民春闘アピール | |||
|
|||
|
|||
1月29日、大阪此花会館(大阪市)で第44回中央委員会が開催されました。「まもろう雇用と暮らし、なくそう貧困と格差、いかそう憲法きずこう平和」「とめようNTTリストラ、めざそう国民のための情報通信」のスローガンを掲げ、ストを構えてたたかい抜く春闘方針を決定しました。 山田中央執行委員長はあいさつで「賃下げ、消費の減少、経済成長の停滞、そして賃下げという悪循環からの脱却をめざし『企業の内部留保の社会的還元で内需主導の景気回復を』という私たちの主張が社会的にも国際的にも受け入れられる情勢になってきています。NTTの10年3月期末の内部留保は9兆7343億円で、トヨタに続く第2位であり、自社株2億5千万株(1兆2千億円)を今後2年間で償却、2002年の11万人リストラ強行によるNTT東西の直接の人権費削減効果は600億円、その20年分の費用が消滅します。これが、日本を代表する大企業の株主優先経営によるため込みと金余りの特徴的な実態です。今春闘は賃金闘争の再構築と労使の力関係をかえる新たなたたかいです。NTTグループ内に7万6千人いる非正規雇用労働者の正規化へのたたかい、NTT東・西で2万人に及ぶ60歳超え契約社員の労働条件の大幅改善、この要求実現運動を何よりも重視し、奮闘しよう。」と訴えました。 各支部から選出された中央委員は、賃上げ要求、NTT11万人リストラ50歳退職再雇用制度の撤廃、遠隔地配転者を地元に戻す取り組み、非正規雇用の正規化、60歳超え雇用継続制度確立、等について活発な討論をおこないました。 そして、@賃上げ要求、正規労働者の賃上げ34、000円、非正規雇用労働者の時給240円以上のアップの大幅賃上げ要求、A働くルールの確立と雇用確保、B社会保障の充実と消費税増税反対、C要求実現と結びつけた組織拡大を旺盛に進める、D国民のための情報通信実現、E核廃絶と憲法をまもりいかす、以上の6つを重点課題とする2011年国民春闘方針を決定しました。 また、社会保険庁・日本航空の不当解雇撤回を求める特別決議と、春闘のたたかいとともに春の統一地方選挙でくらしと雇用と地方政治をまもろうと呼びかけた2011年国民春闘アピールを採択しました。 |
|||
|
|||
|
|||
2011年国民春闘アピール | |||
NTTグループで働く仲間のみなさん 11国民春闘は、賃金引上げ、失業危機の打開、非正規雇用の正規化、雇用の安定と拡充など労働者の切実な要求実現とともに、消費税増税反対、「貧困と格差」の是正、後期高齢者医療制度撤廃、医療費負担引き下げなどの国民的要求実現のために、一致する要求にもとづく国民各層との共同を発展させることが重要となっています。 民主党政権は、アメリカと日本の財界の圧力に屈し、労働者派遣法改正や後期高齢者医療制度、沖縄・普天間基地問題等で公約を投げ捨て、国民・労働者の期待を裏切っています。さらに、一握りの輸出大企業のためにTPPへの参加を進めようとしており、日本農業への深刻な打撃と340万人ともいわれる雇用喪失が危惧されています。 日本経済は、「雇用の減少・賃金低下→内需縮小・外需依存→円高の進行・輸出不振→国内生産縮小・デフレ→雇用の減少・賃金低下」という“負の悪循環”に陥っており、これを打開し、「賃金上昇・雇用の安定→内需の拡大→国内生産の増加→デフレ・円高の克服→雇用の増加・賃金上昇」となる“プラスの循環”に転換することが求められています。労働者の賃金は、97年をピークに引き下げられ、賃金支払い総額は28兆6千億円も減少し、その一方で、内部留保は245兆円から441兆円と、実に196兆円も増加しています。NTTでも、09年3月期の内部留保は9兆7,343億円にも達しており、その還元が強く求められています。 11春闘を前に、私たちは大きな前進を勝ち取っています、昨年3月25日には、NTTリストラ松山裁判控訴審で逆転勝利判決を勝ち取り、6月4日には最高裁が札幌裁判の高裁判決を確定させました。さらに、6月8日にはNTT企業年金裁判で最高裁がNTTグループの主張を退ける判決を確定させ、9月28日には「不当労働行為」行政訴訟控訴審で勝訴しました。それに加え、通信労組が昨年の第35回定期全国大会を組合員増勢でむかえたことは、これまでのたたかいの正しさを示すとともに、NTTグループ労働者を大いに激励するものです。 通信労組はこうした情勢のもと、1月29日、大阪市内で第44回中央委員会を開催し、大幅賃上げ、働くルールの確立と雇用確保、社会保障の充実と消費税増税反対、通信労組の組織拡大、国民のための情報通信実現、核廃絶と憲法を守りいかす、ことを重点課題とする2011年国民春闘方針を決定しました。NTTグループ職場の厳しい雇用と生活実態のなかから出された切実な要求を前面に掲げ、その実現に向けたたかうことが今日の日本の歴史を前進させる原動力です。 NTTグループで働く仲間のみなさん この11国民春闘をともにたたかいぬき、春の統一地方選挙で自らのくらしと雇用と地方政治を守るために奮闘しようではありませんか。通信労組は、皆さんがこのたたかいに共に立ち上がることを心から呼びかけます。 |
|||
|
|||
|
|||
【特別決議】 | |||
社保庁・日航の不当解雇に抗議し、撤回を求めてたたかおう | |||
一昨年12月28日、長妻厚生労働大臣は、社会保険庁の廃止に伴って525人の分限免職(解雇)を発動しました。この分限免職は、年金業務の大半が日本年金機構に継承され、民間から1千人もの採用が行われるもとで、それを回避する努力もなされないままに行われたもので全くの暴挙です。免職者の大半は、年金情報の「業務目的外閲覧」を一方的に免職理由とされ、しかも、過去の処分歴のない者や育児休職・病気休職中の者まで含まれるなど、一片の道理もありません。これに対し、全厚生労組組合員31人(最終39人、全体で75人)が昨年1月18日に人事院へ「公平審査請求」の申し立てを行い、その後、7月23日には、15人が京都地裁に提訴をして解雇撤回闘争に立ち上がりました。 一方、日本政府がその経営に深く関ってきた日本航空は、昨年12月31日、パイロット81名と客室乗務員84名を指名解雇しました。この指名解雇は、1500人の人員削減目標を上回る希望退職があった後に、しかも、11月までの営業利益が1460億円に達しているにもかかわらず強行され、明らかにたたかう労働組合を狙い撃ちにしたもので暴挙と言わざるを得ません。これに対し、CCU組合員や日航乗員組合員らがたたかいに立ち上がり、今年1月19日に146人が解雇無効、地位確認を求めて東京地裁に提訴しました。こうした日航の不当な解雇攻撃には大きな批判が巻き起こり、国民支援共闘会議が結成され支援の輪が広がっています。 この二つの解雇攻撃は、これまでの労働者のたたかいによって確立された「整理解雇4要件」を明らかに逸脱するもので、労働のルールに反するものです。また、社会保険庁の分限免職を強行したのは日本政府そのものであり、かたや、ナショナルフラッグと呼ばれた日本航空の経営に深く関ってきたのも日本政府です。今日、非正規雇用や失業の増大が社会問題化し、さらに、新卒者の就職難まで深刻化するもとで、労働者の雇用と生活安定に責任を負うべき政府が、こうした不当解雇に関ることは、まさに国家ぐるみの労働者攻撃と言わざるを得ません。 通信労組は、この二つの不当な解雇攻撃に対し、怒りを持って抗議をするとともに、自らのたたかいであるNTT11万人リストラ闘争と結びつけ、協力・共同のたたかいを進める決意です。そして、このたたかいに、通信労組全組合員とNTTグループで働く全ての労働者が連帯してたたかうことを呼びかけます。 以上、決議します。 |
|||
|