高松高裁勝利判決を力に地元復帰を勝ち取る
NTTリストラ松山裁判原告 重見幸春さん
高松高裁勝利判決を力に地元復帰を勝ち取る
 
 NTTリストラ松山裁判の原告重見幸春さんが、1月1日付で、8年半ぶりの地元復帰となる配転発令を勝ち取りました。重見さんは、NTTの「50歳退職・賃下げ再雇用」リストラに応じず、それを理由に2002年7月に名古屋へ遠隔地配転され、丸4年を経た2006年7月には大阪へ再配転されていました。
 重見さんは、同じように名古屋へ配転された高野長蔵さんと大阪へ配転された矢野佳久さんとともに2002年10月に松山地裁に裁判提訴を行い、NTTの不当な見せしめ配転とたたかってきました。裁判は、一審の松山地裁では重見さんらの訴えが認められませんでしたが、昨年3月の高松高裁判決では、2006年7月の再配転は違法との判断が下され、逆転勝訴が勝ち取られました。NTT西日本はこれを不服として上告し、現在も最高裁で争われています。
 今回の重見さんの松山復帰配転は、この高松高裁勝利判決を力に勝ち取られたものであり、全国のNTTリストラ反対闘争にとっても大きな前進と言えます。原告の高野さんと矢野さんは、昨年3月に退職となり地元復帰はかないませんでしたが、現職で残っていた重見さんが、残り3ヶ月とはいえ復帰配転を勝ち取ったことは大いに評価できます。
 NTTは、違法・脱法の「退職・再雇用」リストラをこれからも続けるとしていますが、見せしめ配転とそのもとにあるリストラの理不尽さを断罪した札幌・大阪裁判確定判決や高松高裁判決を真摯に受け止め、直ちに「50歳退職・賃下げ再雇用」リストラを止めるべきです。
  
 
松山復帰配転を勝ち取った重見さんの喜びの声
 退職まで残り3ヵ月となった時点での地元復帰配転ですが、これまでのたたかいと高松高裁勝利判決の力で勝ち取れたと確信しています。会社は、あくまで「業務上の必要で」と言っていますが、3ヶ月しか残っていない私を、わざわざ地元に戻したことがその“真実”を物語っています。これに続いて、最高裁でも必ず勝利を勝ち取りたいと願っています。
 これまでNTTリストラ反対と裁判闘争にご支援をいただいた皆様、そして、最後まで地元に戻す取り組みを続けて下さった地元支援者の皆さんにお礼を申し上げるとともに、配転先の名古屋・大阪で、苦しいときに支えていただいた多くの皆様に心から感謝を申し上げます。