憲法生かし命守る政治の実現を改憲反対5・3憲法大行動
 
改憲許さず憲法にもとづく政治を
 
 日本国憲法施行から74年を迎えた5月3日、憲法を守り、生かそうとアピールする集会が全国各地でおこなわれ、国会正門前では「5・3憲法大行動」が開かれました。

 ゲストや野党代表が改憲のための国民投票法改正案に反対し、コロナ禍で憲法を守り生かす政治への転換を呼びかけました。 
 
 
 東憲を許さず、憲法に基づく政治を実現しようと訴える発言者( 上段左から)小森陽一さん、雨宮処凛さん、羽場久美子さん(下段左から)清水雅彦さん、田中優子さん、山口二郎さん(5月3日、国会正門前)
 
 主催者あいさつをした九条の会事務局長の小森陽一さんは、菅政権の無策で新型コロナ感染が拡大し、多くの人が働く場所を失い、貧困が加速し、とりわけ女性にしわ寄せがいっている。

 「2015年の戦争法の時から党派を超えて統一して運動してきました。
 憲法を守り生かそうとする側から政治を変える段階に来ています。
 頑張っていきましょう」と呼びかけました。

 
 改憲許さず憲法にもとづく政治を
 
 作家の雨宮処凛さんは、昨年の今頃は「家賃が払えない」という相談が、今年に入ってからは「アパートを追い出された」とより深刻になっている。女性の自殺が増えている。
 「これからも25条を使って支援活動をし、憲法を使い倒したい」とスピーチしました。

 神奈川大学教授で元日本学術会議会員の羽場久美子さんは、日本学術会議は学問が戦争に加担したことを反省し、3回にわたり戦争を目的とした研究は行わないとの声明を出した。
 「命や平和を大切に、おかしいことに『おかしい』と弱い者が強い者に言えることが基本的人権です」と訴えました。

 日本体育大学・憲法学教授の清水雅彦さんは、「99条は憲法尊重擁護義務を規定しているのに改憲手続き法改正案を成立させようとしている。
 もうこんな反憲法政治を終わりにしよう」と呼びかけました。 
 
 衆院選挙で政権交代を実現させよう 
 
 法政大前総長の田中優子さんは、憲法と自民党の憲法改正草案を読み比べて欲しい。
 自民党草案は価値観、人間観、国家観が全く異なる。
 「天皇は元首に、自衛隊は国防軍となり、日本は全く別の国となる。
 憲法を棄てるか守るかだ」と訴えました。

 市民連合を代表して法政大学教授の山口二郎さんは、三つの国政選挙での野党候補勝利は大きな意味があった。
 2015年の安保法制反対の運動から市民と野党の共闘が始まった。
 「今度の衆院選でも野党が一本化して政権交代を実現し、憲法の理念を実現できるようたたかってほしい」と呼びかけました。