契約社員を励ます画期的な勝利和解
NTT契約社員雇止め裁判(岐阜)
 
 和解成立後、記者会見する弁護団と原告=9月11日、岐阜市
 
  NTT契約社員雇止め裁判は、岐阜地裁で勝利判決が出され、NTTは即日控訴しました。
名古屋高裁で1回の口頭弁論で結審し、高裁より和解の提案がありました。

 会社側より「雇止めを撤回し陳謝する」などの和解内容の提案があり、協議を重ねた結果、和解に合意しました。
 
  賃金支払いを認める岐阜地裁の勝利判決が示されました。
 
 2015年9月に雇止めされたNTTマーケティングアクト東海支店岐阜営業部6人の契約社員が、労働契約法上の地位保全と賃金支払いを求め岐阜地裁に提訴していました。

 裁判は、2017年12月の判決で「総合的に考慮すれば今回の雇止めは、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認めることはできない」と、雇止めされた以降の賃金請求権を認め、判決確定までの将来賃金の支払いを命ずる勝利判決を言い渡しました。

会社は即日控訴していました。
 
   契約社員を励ます画期的な勝利和解
 
 名古屋高裁は、第1回目口頭弁論(2018年4月26日)で結審となり、原告側・被告側双方に対し和解を提案して来ました。

 その際、名古屋高裁が示すであろう裁判の心証として、一審判決と殆んど同様であることが伺われる中、会社側代理人から「雇止めを撤回し陳謝する」などの和解協議の提案がありました。

 その後、協議を重ねた結果、9月11日に和解成立となりました。

 この結果は、不当な雇止め手法によって契約社員においても安易に雇止めにできないことを示し、全国の契約社員を励ます画期的な勝利となりました。

 不当解雇から3年間の原告6人の心痛(今後も続くであろう)、或いは不本意ながら雇止めされた仲間の心情に対しても経営者側には、二度と繰り返さない猛省が求められています。
 
 多くの方々のご支援心より感謝致します
 
 支援活動も多くの団体や個人の方々からご協力をいただきました。

 署名は、個人の方々から2万筆を超え、団体は1000団体近く集まりました。

 また、多くのカンパもいただきました。

 今回の労働裁判の勝利は、こうした皆様のご支援・ご協力のたまものです。

 本当にありがとうございました。
 

■原告から喜びの声
 
 ずっと働けると信じていた会社から、雇止めの宣告を受け途方にくれていた時、組合の存在を知り6人の仲間と裁判でたたかうことを決めました。

 この長い長いたたかいには常に不安が頭にありましが、勝利和解を勝ち取ることができました。

 私は嬉しいという気持ちと、ほっとした気持ちと、職場に戻れなかったという悔しい気持ちが沸いてきました。

 しかし、裁判をここまで続けられたのは原告の仲間や組合の皆様、そして私達を支援していただいた沢山の皆さま方のおかげだと思っております。
 
 
 裁判は初めてのことなので、最初の頃は何をすれば良いのか解らず、毎日が不安とプレッシャーのたたかいが続きました。

 このままでは、精神的に持たないと思い、裁判のことや法律のことを少しずつ勉強しました。

 とにかく、裁判に勝つために、自分に何ができるのか?自分は何をすべきかを考えるようになりました。

そして、支援のお願いに、いろいろな場所へ参加させていただきました。

 皆様が暖かく迎え入れてくださり、更に心強く後押しをしていただいたことを、一生忘れません。

 皆様の支えが私の不安とプレッシャーを跳ね除けてくれました。

 ありがとうございました。

 
 
■声明
 
     
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