11・13「なくせ貧困!生活危機突破!」全国統一行動 | |||
上記の全国統一行動に呼応して、「NTT持株前中央集会」がNTT持ち株会社前で開催され、首都圏の120余名の組合員が参加し、熱気あふれる決起集会を開催しました。 その後、日比谷野外音楽堂の中央集会に移動し、全国から集まった労働者に連帯し、集会とデモ行進を行ないました。 中央集会には5500名が参加し会場一杯の連帯にあふれた感動的な集会となりました。 通信労組は会場に参加した60名余の組合員が集会とデモ行進を最後まで行動して集会成功に貢献しました。 「NTT持株前中央集会」の中で連帯挨拶いただいた全労働省労働組合海野中央執行委員の挨拶が感動的でしたのでその挨拶を紹介します。 |
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11.13中央集会・日比谷野外音楽堂 | |||
NTT前争議総行動支援 連帯挨拶 | |||
全労働省労働組合 海野中央執行委員 | |||
2001年5月、NTTは構造改革と称して、11万人のリストラを発表しました。そして、殆どの労働者が退職や賃下げ再雇用を「選択」し、深刻な生活破壊に直面しています。 その一方で、退職を拒否した労働者には、広域は移転などの違法な“みせしめ”や“いやがらせ”がされています。 NTTは、リストラの「成果」として1兆4千億円もの莫大な利益を稼ぎ出しましたが、それは労働者に対する不当な労働条件の不利益変更によるもので、本来なら、労働者のフトコロに入るべき賃金であったのは、明らかであります。 日本に冠たる優良企業として君臨しているNTTが、このような大規模のリストラを行ったのは、最大株主である小泉自民党が導いた「構造改革」政策が背後にありました。 この政策は、1995年に日経連が発表した鍵『新時代の「日本的経営」』にあるように、労働者はごく一部の正社員と圧倒的多数の「不安定雇用労働者」にするものでした。NTTは、その大実験の生贄にさせられました。 同時に、労働法の規制緩和政策も財界の強い意向を反映して、思惑通りに進行し、労働者派遣法の改正に伴い、派遣労働者をますます増やすとともに、企業は正社員を派遣労働者などの非正規労働者に置き換えてコストダウンを図り企業利益を上げてきました。 現在、日本の労働者の3割以上が派遣・契約社員、パート・アルバイトなどの非正規・不安定雇用労働者となっています。 さらに、働いても働いても生活が苦しい、ワーキングプア(働く貧困層)が増加しています。年収200万円に満たない労働者は2年前に1000万人を越えました。全労働者のおよそ5人に1人がワーキングプアの生活を強いられている事になります。 小泉構造改革の嵐が吹き荒れた後に残ったのは、利益を上げて株主配当と役員報酬に重きを置く企業と、賃金は上がらず、雇用不安に怯え生活破壊にさらされながら暮す労働者という、格差と貧困にむしばまれた日本という国です。 又、NTT「構造改革」には、高齢化社会に逆行した「50歳定年制」が存在しています。「高年者の雇用の安定などに関する法律」では、平成10年4月1日以降、事業主が60歳未満の定年を設定した場合は、その定年は無効となり、定年を理由に労働者を退職させることが出来ません。 しかし、NTTは50歳以上の労働者が自ら選択したという形をとって、賃金を30%カットするやり方で、毎年50歳の社員に強要しています。 さらに「雇用選択」に際しては労働者を退職するよう恫喝し「今の職場で今の仕事をしたかったら退職・再雇用しかない」と言ってきました。 誰も好き好んで賃下げ再雇用を選ぶはずはありません。地元に生活の基盤があり、離れたくても離れられないこそ、やむをえず、涙をのんで選択しているのです。 そして、賃金30%の退職・再雇用に応じない労働者には、長距離通勤や単身赴任などの広域配転を強要しています。このような配転は「いじめ」としか言いようがありません。長距離通勤や単身赴任で労働者を疲れさせ、あるいは慣れない営業をさせて精神的に追い詰め、退職に追い込んでいるというのがNTTのやりかたです。これは許し難い人権侵害だと思います。 NTTは人権問題についての考え方や、取り組みなどをホームページなどに公開しています。その内容を見ると思わず「はあ?」と首をかしげたくなります。 NTTのホームページには「人権とは自分自身を含めた全ての人が生まれながらに持っている、幸せに生きる権利だ」そう書かれています。確かにそのとおりであります。 そして、人権尊重と差別解消などに積極的に取り組む企業こそが、社会からの信頼・評価を得ることが出来ます。といっています。 しかしながら、今日ここに私たちが集まっているのは、NTTの人権侵害を糾弾するために集まっています。従ってNTTは社会からの信頼も評価も得られない企業である事を証明しているではありませんか。 更に「企業は社会から信頼・評価されるために、あらゆる差別をしない・させない・許さないという信念を確立し、事業活動の場や日常生活の中で実践していく事が重要です」と謳っています。 あらゆる差別をしない・させない・許さない という事を事業活動で実践する事が重要ならどうしてここに我々がいるのでしょうか? NTTはあらゆる手段を使って差別を行い、行わせ見てみぬふりをしてきた、そういうふうに捉える事が出来るのではないでしょうか。 私たちは遠距離通勤を余儀なくされている飯野さん、金子さんを一日でも早く地元に戻すように強く要求します。 NTTはホームページに書かれているCSRを尊重する気が本当にあるなら原告達に対する扱いは、「人権侵害だった。過ちだった」と率直にわびるべきではないでしょうか。それが企業としての労働者の基本的人権を守る事になるのだと思います。 私たちは総ての人達が一刻も早く地元に帰れる日を求めて、引き続きこの闘いに結集していきます。皆さん共に闘いましょう。ありがとうございます。 |
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