第33回定期全国大会(2008.8.30〜31)
通信労組 第33回定期全国大会
2008年8月30日〜31日/京都市北区・然林房
 
NTTリストラに反対し、国民・利用者のための情報通信と労働条件の向上を勝ち取ろう!
あいさつする
山田委員長
京都市内で開催された第33回全国大会

 NTTグループで働く労働者で組織する通信産業労働組合(通信労組)「山田 忍委員長」は去る8月30−31日にかけて、京都に於いて第33回定期全国大会を開催しました。
 大会では冒頭、山田中央執行委員長の挨拶で始まりました。山田委員長は「NTTリストラ裁判が佳境にはいってきている。しかし先週の静岡判決にみられるように、東京判決の踏襲にとどまらず、リストラを容認し、遠距離通勤や6年もの単身赴任は通常甘受すべきであり著しく不当とはいえない。などとする判決が出るような状況。大阪も12月1日に結審し3月にも判決の情勢。東京の最高裁の取り組みが重要視される。一方NTTの株主配当は1株1万1千円になり、経営悪化を口実としたリストラが根拠のないものが証明された。最近の設備の老朽化にともなうOLA契約違反などは下請けいじめの様相を呈している。しかしこれはNTT本体が責任を持たねばならない。親会社責任が問われている。政治の世界では解散総選挙を睨んでの自公政権が2兆円もの定額減税を計画している。しかしこれも次世代に借金のつけを回すだけで、選挙目当てそのものだ。今度の選挙は政権選択ではなく、政治の中身を変える闘いだ。パート派遣などの非正規労働者を正社員化させる大きな政治闘争が必要。後期高齢者医療制度に伴う健康保険料の値上げを許さず、健保選挙でも勝利しよう。そのためにも組織拡大を大きな運動にし、非正規社員の労働条件の改善とともに組織化に向けと取り組もう。今から120年前、日本に最初の労働組合が出来てから今日も労働者の闘いは続いている。当時の「労働は神聖なり、団結は力なり」は今も生きている。通信労組の発展と今大会の成功に向け共に奮闘しよう」 と意気高く挨拶しました。
 来賓は全労連生熊副議長(NTTリストラ闘争本部長)、京都総評岩橋議長、山下よしき参議院(総務委員会所属)、河村弁護士(NTTリストラ裁判大阪弁護団長)が連帯の挨拶を行ないました。
初日にはその後、新入組合員の紹介、機関紙コンクール表彰、電通のうたごえ祭典北陸開催の訴え、通信労組労働共済総会、など多彩な内容で行なわれました。
 大会は2日間熱心な討論を行い、参加代議員が全員発言するという熱い討議を交わしました。
 2日間にわたる各種議案は全員で採択されて今後の運動方針を確認しました。
 最後に新旧役員の挨拶があり、今後の各地での奮闘を誓って団結ガンバローを唱和して大会は終了しました。

大会日程
第1日目
  開会あいさつ
大会役員選出
議長・副議長選出
中央執行委員長あいさつ
来賓あいさつ
大会各種役員選出
議事日程の提案と確認
議案提案
第1・2号議案についての質疑、討論
機関紙コンク−ルの結果報告
新入組合員の紹介
リストラ裁判原告団の訴え
京都支部からの訴え
電通うたごえ祭典実行委員会の訴え

通信労組共済会総会
支部機関紙交流
 
第2日目
第1・2号議案についての質疑、討論
来賓あいさつ
第1・2号議案についての討論、採択
第3・4・5・6号議案の質疑、討論、採択
スローガンの確認
各種投票
大会宣言の提案及び採択
開票結果報告
旧・新役員あいさつ
閉会のあいさつ
団結がんばろう

2008年度機関紙コンクールの結果
支部名:分会名 作 品 名 表彰 
岩手 通信労組 岩手  
宮城 通信労組 みやぎ 優秀賞
埼玉 通信労組 さいたま 激励賞
千葉 通信労組・ちば  
東京 通信労組 東京支部  
東京:東京分会 千成&多摩NEWS 職場新聞賞
東京:多摩分会 多摩 職場新聞賞
東京:東京分会 金町  
神奈川県 通信労組 かながわ 優秀賞
神奈川県:横浜北分会 つなしま 職場新聞賞
北陸 通信労組 ほくりく 激励賞
岐阜 通信労組 ぎふ  
愛知 通信労組 あいち  
京都 通信労組 京都 入選 
京都:長岡京分会 通信労組 長岡京分会  
大阪 通信労組 おおさか 優秀賞
大阪:平野分会 通信労組 ひらの  
大阪:西淀川 通信労組 にしよどがわ 入選
大阪:都島分会 通信労組 都島分会  
兵庫支部 通信労組ひょうご  
兵庫:兵庫分会 通信労組兵庫分会ニュース  
岡山 通信労組 おかやま  
広島 とんび  
福岡 通信労組 福岡  
福岡:土居町 通信労組 どいまち 新人賞
大分支部 通信労組 おおいた  
MTTリストラを許さない
家族の会
お便りにゅうす
スローガン
メインスローガン
 
  1. NTTリストラに反対し、国民・利用者のための情報通信と労働条件向上を勝ち取ろう!
  2. 憲法を職場とくらしにいかし、「貧困と格差」をなくして平和で豊かな日本を実現しよう!
 
サブスローガン
  1. 海外派兵の恒久法阻止、憲法改悪の策動に反対しよう!
  2. 解散・総選挙で、労働者・国民の要求を実現する政治を実現しよう!
  3. 消費税増税反対、後期高高齢者医療制度を廃止し、社会保障制度の充実をめざそう!
  4. 「50歳退職・賃下げ再雇用」制度を廃止させ、健康で安心して家族とともに暮らし、誇りをもって働き続けられる職場を創ろう!
  5. 情報通信の公共性をめざして、国民の通信主権を守り、ユニバーサルサービスを充実させよう!
  6. 「成果。業績主義賃金制度を廃止させ、生計費原則の賃金を実現しよう!
  7. NTTグループ労働者の賃金を引上げ、NTTグループで働く非正規雇用労働者の均等待遇など労働条件向上をめざそう!
  8. NTTリストラ裁判、奥村過労死裁判など、すべての争議の勝利をめざそう!
  9. すべてのNTTグループに60歳越え「雇用継続」制度を確立させよう!
  10. NTT企業年金の減額に反対し、暮らしを守ろう!
  11. 全組合員が力を合わせ、組織拡大に全力をあげよう!

大会宣言
 通信労組は、8月30・31日の2日間、京都市内で第33回定期全国大会を開催しました。定期大会を前に、7月9日、NTT企業年金裁判の東京高裁判決が出され、企業年金の給付切下げを執拗に求めるNTT各社の控訴を棄却し、全面的に勝利しました。判決は、株主優先・労働者収奪のNTTリストラを厳しく批判してきた通信労組の主張に道理と社会正義があることを示したもので、大きな確信になりました。一方で8月15日の静岡地裁判決は、東京高裁や松山地裁の判決を踏襲する不当な判決でした。この判決は、NTTの違法・脱法の「構造改革」リストラを全面的に擁護するとともに、業務上の必要性の全くない「見せしめ配転」を合理化するものであり到底容認できません。通信労組は、引き続きNTTの違法なリストラを社会的に包囲し、裁判勝利と「50歳退職・賃下げ再雇用」制度の廃止を求めて奮闘します。
 この間、弱肉強食の「新自由主義」はあらゆるところで矛盾が激化し、地球温暖化の深刻さのうえに投機マネーによる原油や穀物の価格高騰が加わって、地球規模の「貧困と格差」が国際問題に進展しています。国内では、ワーキングプアと呼ばれる日雇い派遣や非正規雇用の規制が求められ、高齢者への差別的医療制度である後期高齢者医療制度に批判が高まり、労働者派遣法の抜本改正や後期高齢者医療制度廃止の運動が急速に進んでいます。こうした世論や運動の高まりは、大企業優先の自・公政治ではもはや労働者・国民の生活を守ることができず、「構造改革」路線の見直しとともに「政治の中身」の転換が必要であることを示しています。NTT持株会社は、「新・中期経営戦略」において、更なるコスト削減を示す一方で、株主優先・労働者収奪の経営をいっそう強めることを表明しました。
 私たちはこうした情勢のもとで、要求実現運動や非正規雇用労働者にも視野を広げた「何でも相談ホットライン」活動を重視し、運動の主体となる組織拡大の取り組みを強め、この1年間で40人を上回る新入組合員を迎え、「構造改革」が提案されてから、連続拡大をつづけて大会を迎えました。大会では、NTTリストラの過酷な実態やそれに対する取り組みが論議され、次年度の運動方針の重点として、@株主優先・労働者収奪のリストラに反対し、要求実現のために職場に根ざした労働組合運動を進める、A違憲・脱法のNTTリストラを社会的に告発するため「なくせ50歳定年」全国大運動を進める、B憲法9条を守り、国民諸要求の実現をめざす、C情報通信の「安心・安全」確保と公共性を守る取り組みを進める、D組織拡大と次世代役員の育成で強固な組織建設をめざすことを決定しました。また、9月1日から始まる「NTT健保組合会議員・企業年金基金代議員」選挙で、武田書記長の当選をめざして最後まで奮闘することを確認しました。
 私たち通信労組は、第33回定期全国大会で決定した運動方針に基づき、NTTグループで働く全ての労働者とともに意気高くたたかうことを宣言します。
2008年8月31日
通信産業労働組合第33回定期全国大会