新年あけましておめでとうございます
コロナ禍をのりこえ、命と生活を守ろう
 
 宇佐美俊一通信産業本部委員長に聞く
 
  コロナ感染拡大が続くもとで、国が国民の命を守るための積極的な感染防止対策を打ち出さないまま新年を迎えました。
  今年は私たちが働く企業に、命と生活を守らせる取り組みと無策の菅政権に終止符を打つ年です。
そのスタートとなるのが21国民春闘です。
 
 新年明けましておめでとうございます。
いよいよ春闘が始まります。
21春闘はどのような状況下でたたかわれるのでしょうか。
 
 コロナ禍が続くもと先進国企業では、新自由主義にもとづき進めてきた、株主優先・企業利益拡大の投資戦略によるグローバル政策は見直すべきとされ、投資戦略を転換してきています。

 しかし、日本では経団連が昨年11月に打ち出した「新成長戦略」によると、DX(デジタル・トランスフォーメーション)関連業務を一手に担い、指揮命令権を持つデジタル庁の設置で規制体制の抜本的な改革が必要として、新自由主義路線をさらに推進し、幅広い職種で時間・空間にとらわれない柔軟な働き方が可能になるとしています。

 そして時間を柔軟に活用して副業・兼業やリモートワーク、二地域居住なども普及するとしています。

 今まで副業・兼業は多くの企業で認めませんでしたが、「働き方改革関連法案」や厚労省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」により本格的に副業・兼業の解禁を推奨しています。

 この問題点は、21春闘パンフの「はじめに」で、コロナ禍のもと労働者の残業代削減などによる生活水準の低下を、職場の声として出しながら指摘しています。(詳細は20秋闘達示No4参照)
 
 労働者の生活改善のための働き方改革を
 
 コロナ禍のもとで、多くの職場で実施されたテレワークが、働き方改革関連法でも推奨されるもと、これを機に会社に出社して働かず、できる限り自宅やサテライトオフィスを利用させる働き方への変更が進められます。

 同時にデジタル化利用で、服務管理と共に個人の監視体制強化と、会社が与える仕事内容で評価に格差を設け、目標管理を強めながらジョブ(仕事の基準)による格付けで賃金格差拡大と労働強化による利潤追求も念頭におくことが必要です。

 テレワークの推進では、労働者に自宅を働く場所として提供することを求め、働くための環境づくりや設備構築などの就労環境の整備について企業が責任を持たず、個人に求めていることです。

 これによる経費削減は労働者から搾取されたもので、実質的な賃金切り下げです。経団連の方針に沿った一方的な労働条件の切り下げを許さないたたかいも21春闘での取り組み課題です。

 春闘パンフ「第2章21春闘をとりまく情勢の特徴(P5)」で述べられている、非正規雇用労働者の待遇改善は、「扶養手当」や「住宅手当」などの均等待遇を具体的に求めながら、基本賃金や一時金・退職金も要求することを求めています。
 
 要求づくりにこだわり学習強化で確信を
 
 厳しい社会情勢のもとでたたかわれる21国民春闘は、今まで以上に自ら決めた要求に確信をもつことが重要です。

 要求の根拠となる生活実態を出しあい繰り返し討議することや、多くの職場労働者の「声」を聞く要求アンケートや家計簿調査を、一人でも多くの労働者から集めることが大切です。

 同時に、日常学習の大切さと、春闘の課題に沿った学習が重要です。

 もう一つ重視するたたかいは、「第9章・10章での二方面のたたかい」です。

 菅政権は国民の命を脅かし、不安と苦しみを与えながら、大企業優遇と政治権力強化にまい進しています。

 今年中に必ず行われる衆議院選挙で自公敗北を勝ち取り、政権退陣を実現させる政治闘争が重要です。
 
 
 JMITU21春闘パンフ
 
 JMITU通信産業本部 執行委員長 宇佐美 俊一