機関紙「通信労組」400号によせて
 
  通信労組本部機関紙は創刊号発行の1981年5月発行から33年4カ月間発行し続け今9月号で400号を迎えました。
 300号からの8年4カ月間においてもNTTリストラ裁判闘争やNTT西日本不当労働行為認定勝利、組合員の連続拡大を掲載した「はいったよ」等をはじめ、グループ会社を含む非正規ではたらく組合員の雇用問題、通信建設の協力会社での分会結成など掲載の幅も広がっています。
 
 
 通信労組結成と共に創刊された機関紙「通信労組」が33年余を経過して400号を迎えました。
全国の読者から寄せられる「声」、全国各地の職場で起きた出来事やたたかいを伝え、多くの労働者を激励しながらも、多くの読者から励ましと支援をいただき400号を迎えられたことに感謝申し上げます。

 この間、会社は電電公社からNTTへ国内の電信電話会社からグローバル企業へと様変わりしてきましたが、NTTグループに働く労働者を犠牲にして利益の最大化を目指し突き進む経営姿勢は変わらず民営化以降、株主優先経営として更に拍車がかかっています。

 このNTTの人減らし「合理化」政策の最たるものであった「NTT11万人リストラ」による「50歳退職・賃下げ再雇用」施策とのたたかいは、全国七地裁に提訴しての裁判闘争を十年余たたかい、全国各地で展開する「NTT総行動」という宣伝・要請行動を生み出し、全労連や県労連・地域労連を通じて、貴重な仲間と支援団体を得ることができ、この非人道的政策を廃止させることができました。この運動に大きな役割を果たし、支援の輪の広がりに大きく貢献したのも機関紙「通信労組」です。

 NTTの横暴な経営姿勢を批判し、事実を労働者に知らせながら、国民的課題にも、政治的課題にも論評と主張を述べ、NTTグループに働く労働者の労働条件向上に向けて職場に根ざした要求を掲げ、団体交渉で追及していることも再三にわたって掲載し、職場労働者からの共感と支持をいただきながら、要求の多数派として機関紙を通じてたたかいを共有することができました。
今のNTT職場は評価格差の拡大が進み、劣悪な環境と低賃金で働かせられている非正規雇用労働者の拡大で、労働者間のつながりが希薄になりパワハラが横行する職場も増えています。

 機関紙「通信労組」は今後もNTTグループ労働者の生活と雇用を守り、労働条件向上と明るく働きやすい職場作りにむけて、様々な問題に正面から切り込み、読者と共に歩む機関紙をめざします。今後も引き続きご支援をお願いします。
 
 通信産業労働組合中央執行委員長 宇佐美 俊一