2018年働くみんなの要求アンケートから
生活実感「かなり苦しい」「やや苦しい」
非正規社員80%、正規社員69%
 
 JMITU通信産業本部は、18国民春闘を迎えるに当たって「働くみんなの要求アンケート」に取り組み、約800筆(1月末集計)のアンケートが寄せられました。

 ご協力いただきありがとうございました。

 アンケートの集約から賃上げ要求額は、社員が25000円、非正規社員では時間給換算で250円となりました。

 
 
 
 生活実感
 
 生活苦しいが80%
 
  非正規雇用労働者の生活実感では「やや苦しい」と「かなり苦しい」を合わせると80%。「まあまあだ」が18 %で「ゆとりがある」と回答した人はわずか2%でした。

 賃上げ要求額の内訳は、時給400円以上が一番多く40%で、200円〜400円が24%でした。
また、200円以下の要求額が21%、100円以下の要求額も14%ありました。

 社員の生活実感は「やや苦しい」と「かなり苦しい」を合わせると69%。「まあまあだ」が25%で「ゆとりがある」と回答した人は5.6%でした。

 賃上げ要求額の内訳は1万円が31%で一番多く、3万円が20%、2万円と5万円が13%となっています。
 
 
 評価査定について
 
 
  正規社員「成果・業績主義」賃金制度について正規社員の「成果・業績主義」賃金制度については、59%が「やめるべきだ」、31%が「このまま続けて充実させればよい」と答えています。

 「評価査定についてどう考えますか」では「評価方法や評価基準が不透明で、適当に決めているように見える」が65%、「恣意的に評価されていて、納得いかない」が22%、「よく見極めて適切な評価がされている」が6.7%となりました。

 「評価査定制度・評価査定」についての意見では、
◆評価基準を透明にすべき
◆正当な評価であれば良いが、今のままでは止めるべきだ
◆公平な評価がされているのか疑問など、評価の公平性を疑問視する意見が寄せられています。
 
 
仕事や職場で特に不満に思うこと 
 
  非正規社員仕事や職場について思うこと非正規社員が「仕事や職場で特に不満に思うこと」は「賃金が安い」が67%、「正社員との労働条件や賃金格差」が43%、「仕事や職場がなくなるのでは」が34 %、「退職金が無い・少ない」3 2%「雇用契約が更新されないのでは」20%です。賃金や不安定な労働条件についての不満や不安が上位を占めています。

 「あなたの職場状況について」では無回答などを除き「職場が楽しい」20.3%「人間関係で悩んでいる」20.8%「セクハラ・パワハラを感じたことがある(あなた以外でも)」18.2%となりました。

 非正規雇用労働者から多くのご意見が寄せられています
◆課長のパワハラを何とかして欲しい。
◆無期雇用転換に向けて、選考面接が始まりますが通過するか不安がいっぱいです。
◆無期雇用化は嬉しい事ですが、勤務先としてはそうはさせまいと動くだろうと心配しています。
◆無期雇用の面接を受けても、どの基準で採用されるのかがわからない、などの「声」が出されています。
◆研修が多く実施され新しい内容が増え、仕事量は増す一方なのに手当なし。賃金が一切増えない。

 非正規社員は、不安定な雇用形態の中で無期化への期待や契約更新がされない不安、正規社員との労働条件の格差など頑張っても報われることのない不満が多く寄せられました。
JMITU通信産業本部は「働くみんなのアンケート」に寄せられた切実な要求を実現するために、みなさんと力を合わせて頑張ります。
 
働くみんなの要求アンケートの声 
 
パワハラ・セクハラを感じたことがある
 
 アンケートに寄せられた回答のなかで、「セクハラ・パワハラを感じた」人は、18.2%ありました。

その声の一部を紹介します。

◆パワハラ研修を逆手にとり「これはパワハラではなく、業務指導だ」とわざわざ断ってから言葉の暴力を浴びせる管理者を見たことがある。
◆不正(ハラスメント)を見過ごしている。
◆年齢差別は即刻やめよ。
◆差別があり、暗い、働きがいがない。
◆差別理不尽を感じる。常に雇用の心配がある。
◆課長がパワハラし放題で誰も止められない。昇給、昇進、人事、全て個人的な好き嫌いで決めている。
◆一部の人がひどすぎる悪口を言っている。
◆集団による上司いじめ、嫌いな人に対しては必要以上の注意、同じ失敗をしても注意されない人もいる。
◆契約社員を無視するのは人権侵害?ではないでしょうか。
 
 セクハラ・パワハラ」は人権侵害です。必ずやめさせることができます。

 一人で悩まず通信産業本部(通信労組)へご相談ください。 
 
 その他寄せられた声
正規社員の声
 
◆賃金が安すぎるせいで私生活を充実させることが出来ない
◆地元採用のはずが、地元の業務が大阪集約になったことで、将来的に地元で働けないことが不満です。
◆30代後半から40代前半の、就職難世代の契約社員の待遇改善は、労使ともに急務の課題。
◆サービス残業、持ち帰り残業の実質的な強制が強く会社に失望している
◆違法労働を許さない外部監査体制の充実などを希望
◆賃金が上がらず。やる気が起きない。
◆組合への支払いも多額なので、その分の動きを見せてほしい。その額も労働意欲の欠如へと繋がっていることを認識してほしい。
 
非正規社員の声
 
◆人一倍、頑張る契約の方が雇止めになった。自分も今度の3月の時点で無期雇用か雇止めかに決定するので、希望が持てないし、やる気も起きない。
◆派遣社員なので契約社員のことはよく分かりません。来年クビなのでこれで頭がいっぱいです。
◆上長への不満をかかえている人が多く、モチベーションがあがらない。
◆差別理不尽を感じる。常に雇用の心配がある。
◆沢山の契約社員の無期雇用化を実現するように努力してほしい。五年の縛りをもう少し少ない年にする。2年〜3年ほどでよい。
◆課長は正社員には何も言わないが、非正規社員には態度が大きい時がある。接し方が平等でない。
◆正社員と同じく期限なしで働くという意味だから、そもそも正社員にすべきで、無期雇用制度はいらないと思う。聞こえの良いだけの制度に思える。無期雇用制度にプラスで賃金面のランクアップや手当もつけるべき。