提  言(機関紙『通信労組』第307号)
通信労組の組織拡大こそ財界の21世紀戦略への抑止力
2006年12月5日
 
 団塊の世代の大量退職時代を終える2010年問題を控え、NTT東・西での人員政策が熾烈です。
 東日本では、料金部門を広域集約(現行71拠点を9拠点に)し北海道テレマやNTTソルコ、テレウエル東日本、NTTクラルティらにアウトソーシング、流動にかからない社員を販売に回す。
 また、5年後には3割の社員が減耗するとされる宅内故障修理部門を、首都圏エリアの政令指定都市とその周辺、道県庁所在地を除き通建会社へ委託していくことを明確にしています。116職場の委託拡大と合わせ、直接お客様サービスに関わる入口から出口まで孫会社に丸投げする計画です。
 西日本でも、宅内保守業務を県庁所在地と政令指定都市を除き、ネオメイトサービスへ委託。SE業務はアイティメイト(仮称)の設立で有スキル者を囲い込み、どちらも専門能力を育成する人材供給会社として位置づけています。
@東・西会社が採用する各300名をコア社員とする
A孫会社による有スキル者等の採用
Bパート・有期契約社員の活用
 このスキームは、雇用と賃金の棲み分けを完結するもので、95年に日経連が提唱した、「新時代の日本的経営」の「長期蓄積能力活用型」「高度専門能力活用型」「雇用柔軟型」に合致するものです。
 財界の21世紀戦略との最先端のたたかいがNTT11万人リストラとのたたかいであることは明らかです。
 労働契約法制の改悪とともに、企業の「利益の最大化」のために労働者の使い捨てを許してはなりません。NTTグループ内で通信労組への加入の機運を内外に示すことが最大の抑止力です。組織拡大こそ要求実現の確かな保証であり、仲間への働きかけを一気に強めましょう。