NTTグループ各社の「超低額差別回答」に対する声明
回答の再検討を改めて要求します
 
 
 NTT持株前3.15ストライキ集会 (3月15日東京)
 
 
 JMITU通信産業本部は、2018年春闘を「すべての仲間の大幅賃上げで、実質賃金向上と格差是正をかちとる春闘」と位置付け全国の職場で宣伝行動を展開し、3月6日から14日NTTグループ各社に賃金改善要求の実現を求め集中交渉を行なってきた。

 NTTの2017年3月期連結決算は、純利益が昨年に続き過去最高益を確保し、内部留保は10兆2392億円にも達している。このわずか3.43%を取り崩すだけで、JMITU通信産業本部の要求する「月額25000円の賃上げ」「非正規雇用労働者の時間賃金250円の引き上げ」「特別手当の満額支払い」が可能である。

 NTTグループ各社は3月14日、大手企業の集中回答日に一斉に有額回答を提示してきた。

 回答は昨年と同様に「社員の新たな発想によるイノベーション創出の促進や積極的なチャレンジによる成果等を期待し、個人業績等に応じた改定を実施する」として、正社員の賃上げは、主要8社統一で一人平均1800円(資格賃金700円、成果で支払う基準外手当の成果手当に、一人平均1100円)と昨年よりわずか400円の上積みで、グループ子会社には一人平均1260円(資格賃金490円、成果手当一人平均770円)と3割減で昨年よりわずか280円を、ベースアップではなく評価部分に上積むという超低額回答を行ってきた。

 また、今年も昨年、一昨年に続き月給制60歳超え契約社員にだけ、特別手当の評価部分に上積みを行い、60歳超え時給制契約社員には「ゼロ回答」と年収を据え置いたままで格差をさらに拡大させており、同じ業務で同じ職場に働く労働者を賃金格差拡大で分断させようとするNTTグループ各社の経営姿勢は断じて容認できない。

 NTTグループ各社に働く労働者の生活実態は、2018年春闘要求アンケート結果にも示されているように、正社員の69%、60歳超え契約社員は77%、非正規雇用労働者では80%もの労働者が「生活が苦しい」と訴えている。

 今回の賃金回答は、NTTグループに働く4割近い非正規雇用労働者の生活改善にも、正社員との均等待遇を望む声にも、一切耳をかさず目を向けようとしない「ゼロ回答」であり、到底受け入れられるものではない。

 JMITU通信産業本部は、NTTグループ各社に対し改めて職場労働者の切実な賃上げ要求に真摯に応え、「超低額差別回答」を見直し、すべての労働者の月額・時間賃金の大幅賃上げと特別手当の満額回答への再検討を改めて要求するものである。

 2018年3月15日
IMITU通信産業本部闘争委員会
 
 
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