2019年働くみんなの要求アンケートから
今年こそすべての仲間の賃上げを
 JMITU通信産業本部は、2019年国民春闘で職場の対話を重視した要求を作り上げるために「働くみんなの要求アンケート」と「かんたん家計簿調査」に取り組みました。

 お寄せいただきましたご意見は、JMITU中央本部と、JMITU通信産業本部の全支部・分会で共有し、プライバシーに配慮した上で春闘宣伝チラシやニュースに活用させていただいています。

 ご協力いただきました多くの皆さまにお礼申し上げます。

 アンケートの集約から賃上げ要求額は、社員が27000円、非正規社員では時間給換算で250円となりました。

 尚、Webでのアンケート集約は3月末とさせていただきますので引き続きご協力おねがいします。
 
 
 
 生活実感
 
 生活苦しいが78.7%
 
 非正規雇用労働者の生活実感では「やや苦しい」39.5%、「かなり苦しい」39.2%。
合わせると78.7%の人が「苦しい」と感じています。

 「まあまあだ」が18.6%。「ややゆとりがある」と回答した人はわずか2%でした。

 社員の生活実感は「やや苦しい」と「かなり苦しい」を合わせると69.9%。

 「まあまあだ」が26.4%で「ゆとりがある」と回答した人は3.3%でした。。
 
賃金要求額は 
 非正規雇用労働者の賃上げ要求額の内訳は、時給400円以上が35.9%と一番多く、次に100円が18.8%。

200円が16.2%、300円が11.8%でした。

 続いて、50円が6.4%、20円が2%、80円が1.1%、30円が0.9%となっています。

 社員の賃上げ要求額の内訳は1万円が27.7%で一番多く、3万円が16.1%。

 5千円が14%、2万円が10.7%、5万円が9.1%などとなっています。 
 
 
 
全ての仲間の賃上げを
 NTTグループに働く非正規雇用労働者は事業の大きな役割を担いながら、雇い止めの不安をかかえ、低賃金で働かされています。
 NTTは、社員には2016〜2018年春闘で一人平均1400円〜1800円のベースアップを含む回答をしました。

 60歳超え月給制の業績反映手当には980円〜1260円のアップですが、時給制で働く契約社員にはこの間、時給賃金のベースアップはありませんで
した。

 時給が見直されたのは東京都や神奈川県の最低賃金が現時給を上回ったため見直されただけで、特別手当の減額で年収が減る契約社員もいました。

 非正規雇用労働者を含めたすべての仲間の賃上げは労働者の生活を安定させ、やる気を引き出し職場の活力を生み出すことになり、企業にとってもプラスになります。
 
 アンケートに寄せられた声
●地域会社採用社員であるが、30代、40代、50代の子育て世代にも関わらず賃金が新入社員並み(手取りで20万円いかない)状態では安心して生活ができない。
年齢給か手当を増設して、世代に見合った賃金にしてほしい(50代・男性)

●雇用期間5年のため、その後どうなるのか不安で落ち着かない。
契約社員になれたのに週末にアルバイトをしなければ生活に余裕がない(50代・女性)

●給料が全く上がらないのに、日々物価ばかりが上がって、生活が苦しい(20代・男性)

●10年以上働いても全く昇給も無く、反対に給料(手取り)はかなり減っている(50代・女性)

●正社員と契約社員の賃金の格差がひどすぎる(40代・女性)

●契約社員の時給の安さにおどろいた。賞与の低さにもおどろいた(40代・女性)

●契約社員ですが、仕事内容は現役の時と同じ。賃金は下がっている。不満だ(60代・男性) 

●日本は全体的に賃金が安いし、派遣は時給も上げられないことが多く、このまま続けていたら、みんな生活水準が上がらないと思う。せめて、東京と地方の賃金の差を縮めていただきたい。
生活費はさほど変わらないと思う。(50代・女性)
 
 「成果・業績主義」賃金制度について
  正規社員の「成果・業績主義」賃金制度について、57%が【やめるべきだ】、33%が【このまま続けて充実させればよい】と改善を求めています。

 「評価査定についてどう考えますか」では

【評価方法や評価基準が不透明で、適当に決めているように見える】が57%

【恣意的に評価されていて、納得いかない】が27%

【よく見極めて適切な評価がされている】が9.5%
と答えています。
 意見では
◆お題目だけで成果を全く見ないので止めるべき。
見るなら続けるべき(40代・男性)

◆正当に業績が判断されない様なものは意味がない(50代・男性)
◆言ったもん勝ちはゆるされない(50代・男性)

◆不透明かつ全く業務内容さえ把握してくれていない(30代・男性)など評価の公平性・透明性に疑問の声が多く寄せられています。
 
 非正規社員 仕事や職場について思うこと
 非正規社員が「仕事や職場で特に不満に思うこと」は
【賃金が安い】が67%

【正社員との労働条件や賃金格差】が49%

【仕事や職場がなくなるのでは】が31%

【退職金が無い・少ない】24%

【雇用契約が更新されないのでは】
が14%です。

 賃金や労働条件についての不満や雇用への不安が上位を占めています。 
 
 
 
 「あなたの職場状況について」無回答などを除く 
【職場が楽しい】23%

【人間関係で悩んでいる】24%

【セクハラ・パワハラを感じたことがある(あなた以外でも)】23%
となっています。
 
 非正規雇用労働者から多くのご意見が寄せられています
◆いままで務めたどこの会社より社員、派遣を区別しており、上長との面談が無い、情報がこない(30代・女性)

◆露骨に派遣社員には無関心(40代・男性)

◆がんばっても社員になれるのはごく一部のみ、インセンティブも下がりノルマだけきつくなった(40代・女性)

◆正社員は年をとったら派遣社員より年収が減るのがつらいので正社員になれない(50代・女性)

◆賃金が低すぎる!「同一労働同一賃金」にしろ(40代・男性) 

◆派遣会社の無期雇用になり、期間の定めのなち契約に変わったが、派遣先(NTTグループ会社)が契約更新しなかった(40代・女性)

◆社員はボーナス、昇給の話をするが派遣は関係ないので笑うしかない。派遣の前でそんな話をしないでほしい(40代・男性)

◆無期雇用は賃金が安いので、会社にとって、都合のいい働き形態だと思う。
それなのに「無期雇用にしてやった」感がありすぎる(40代・女性)

◆上司が上部を見ての仕事となるため、本質が見えない(60代・男性)

◆上司が現状を把握していない。少しも給料上がらず、何のために働いているのかと感じます。
福利厚生も大事ですが、先ず毎月のお給料を少しでも上げて欲しいです。キツイです(30代・女性)

◆モラルハラスメントがどこでも起きているように感じる。当事者意識がなく解決が期待できない(40代・女性)
 
家計簿調査が示す契約社員の生活苦
 
 Aさん 
 貯蓄切りくずし何としても賃上げを
 2018年11月1日から1ヶ月間、「家計簿調査」に取り組みました。
私は日々の買い物のレシートを捨てないように注意し、買い物の予定をたてて、無駄なものを買わないように注意しました。

 妻は、買い物レシートをスマホでアプリを使い記録するなどしてくれました。

 お歳暮は冠婚葬祭の項に入れました。

 電気ガス代・通信費等消費支出を抑え、衣料や靴を買うことを控えて贅沢な外食や買い物は控えています。

 貯蓄から切り崩し、生活は苦しいです。
 何としても賃上げを勝ち取りたいです。
 
 
 契約社員Aさんの家計支出 75058円の赤字
 
 Bさん
 我慢の限界に達しつつある
 食料品が値上がり始めています。

 私たちは、ひたすら耐えていますが、我慢の限界に達しつつあります。

 このまま秋に消費税は増税されるのでしょうか?貧困は国の政策の失敗によるもの、少子化も経済・財政などにからんだ社会現象です。

 統計不正、GDPのカサ上げ、こんなデタラメができるのは政治に関心がない無関心層が多いからです。

 忘れず、あきらめず選挙で政治を変えましょう。
 
 
 契約社員Bさんの家計支出 115685円の赤字