新春委員長あいさつ(機関紙『通信労組』第320号)
明けましておめでとうございます
2008年1月5日
 
組合員・ご家族のみなさん
全国のNTTグループで働く労働者、仲間の皆さん
本年もよろしくおねがい申し上げます。


 通信産業労働組合は、国民のための情報通信をまもり、働くものの生活と権利の擁護と、人間らしく生き、働ける職場作りのために、本年も力一杯奮闘する決意です。
 昨年7月の参議院選挙後、情勢は劇的に変化しています。新しい国会情勢でテロ特措法は延長できず海上自衛隊がインド洋から撤退しました。後期高齢者医療制度に大きな怒りが広がり、政府が負担増の一時的部分的凍結を打ち出さざるを得ず、「教科書検定」に対する沖縄県民のたたかいで教科書の手直しが始まっています。実態に合わない原爆症の認定基準の見直し、また最低賃金の2ケタ引き上げも勝ち取ることができました。たたかってこそ要求が実現し、国の政治でも地方政治でも、国民の声と要求を実現していく方向に大きな変化が生まれています。
 今年は、この変化を国民的共同の大きな流れに発展させることをめざそうではありませんか。

 08国民春闘では、
 第一に、格差拡大と貧困化の進行にストップをかけること。最低賃金「時給1000円」の実現など、賃金底上げの運動を軸にした最低賃金闘争や、株主・役員優遇策をやめさせ大企業のボロ儲けを社会的に還元させる積極的な賃上げ、年金、社会保障、重税の問題でしっかり国民本意に変えさせるたたかいをすすめること。

 第二に、「奴隷労働」の実態を告発しながら、公正で安全・安心な「労働のルール」を確立していくこと。偽装請負や派遣法違反をやめさせ、労働者派遣法を少なくとも99年以前にもどさせること、時間外労働の規制や残業不払いの一掃、職場環境の改善、成果主義の是正、国鉄や我々NTTをはじめ不当な解雇や一方的な労働条件の切下げとたたかう諸争議を国民的規模で公正な解決をはかること、企業不祥事の多発を許さず企業の社会的責任を確立させること。

 第三に、地域を中心に、広範な住民諸階層と共有する課題について、連帯と協力・共同の運動を発展させること。教育、医療、福祉をはじめ、自治体再生運動や災害・被災者支援の活動にも労働組合としても取り組むこと。

 第四に、憲法を守り平和をかちとるたたかいを全面的に取り組むこと。学習活動や憲法闘争への参加を通じて課題への自覚を高めながら、参議院選挙で打撃を受けた改憲勢力にの野望にとどめをさすよう、運動を大きく盛り上げる必用があります。

 第五に、国民春闘のたたかいを組織拡大運動と結びつけること。とくに、@非正規雇用労働者の組織化を促進させるための学習をつよめること、A組織の強化・拡大をはかるための特別な体制をつくること、B組織拡大のための月間、週間などの集中期間を設定した取り組みをすすめること。

 こういった取り組み・たたかいを全組合員運動として、団結と連帯のもとに展開しようではありませんか。
 2008年を、「人間性回復の社会実現」のための新しい年として、国民の皆さんとともに奮闘しましょう。