「通信労組」第520号(2024年9月10日)

 
 
安心して働きやすい職場を
JMITU通信産業本部第9回定期大会2024.9.8
NTT法廃止・完全民営化反対
 
  本部委員長挨拶(要旨)
通信産業本部委員長
宇佐美俊一
 
 
 
  「鳴動」
 
   
「2面」

 
 
  NTTグループ労働者の賃金・労働条件の改善めざす
 
  「104番」「115番」廃止
「完全民営化」見越しサービス切り捨て
   
 
 
 
 
 
 
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読者からのお便り

 
安心して働きやすい職場を
JMITU通信産業本部第9回定期大会2024.9.8
NTT法廃止・完全民営化反対

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宇佐美俊一委員長の呼びかけで「団結ガンバロウ」を行う大会代議員=9月8日
 
   JMITU通信産業本部は9月8日、第9回定期大会をリモートで開催しました。

 来年の通常国会で検討されるとしているNTT法廃止反対・完全民営化反対の取り組みとジョブ型人事・処遇制度反対、組織強化を中心とした2024年度運動方針を満場一致で採択しました。
 
   宇佐美俊一委員長はあいさつで、岸田首相は裏金問題で政権を放棄したが来年度予算に過去最大の軍事費を要求している。

 「来たる総選挙で憲法と平和を守り、国民のための政治への転換が必要」と強調。

 NTT法の見直しを含めた検討が、総務省の通信政策特別委員会で論議がされている。

 NTT法で示されている責務を引き続き果たさせる運動を強める。

 「機関紙やビラ宣伝を重視して組織の拡大につなげ労働者が安心して働ける職場づくりをめざして奮闘しよう」と呼びかけました。
  ■主な運動方針
  ▽65歳までの定年延長と継続雇用者の労働条件の改善
▽非正規雇用労働者の労働条件の改善と均等待遇などの要求
▽いのちと健康をまもり、ハラスメントをなくす要求
▽ジョブ型「人事・処遇制度(成果・業績主義)」の廃止
▽国民のための情報通信をめざす▽25春闘要求アンケートと家計簿調査の取り組み
▽組織強化・拡大をめざした取り組み
▽NTT法廃止(完全民営化)反対に向けた取り組み
▽最低賃金闘争の強化、労働法制改悪反対
▽公共の再生で持続可能な地域循環型の経済・社会などを採択しました。
 
   
  ■労働相談で大阪支部に
組合員加入
 
   討論では大阪支部から「ビジネスソリューションズの労働者から労働相談があり、組合に加入をした」と報告。

 京都支部は「来年の通常国会に間に合うように本部は新しいNTT法廃止反対のビラを作成してほしい」と要望が出されました。

 岐阜支部は「営業体制への見直し」について組合説明がなく、組合差別ではないかと会社に回答を求めている。

 神奈川県支部は「104の廃止に怒りの声が上がっている」などの発言がありました。 
   
 

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本部委員長挨拶(要旨)
通信産業本部委員長
宇佐美俊一

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   NTT法の見直しなどを含めた総務省のWGでユニバーサルサービスについての検討がされています。

 「メタル回線設備の縮退を見据えた公衆電話の扱い」の論議では、ユニバーサルサービスの対象である第一種公衆電話(市街地:概ね1km四方、それ以外:概ね2km四方に設置)は、メタル回線設備により提供されており、利用減少等に伴い、2031年頃までに3万台(2022年約9・6万台)に削減される予定です。

 「第一種公衆電話は、当面、ユニバーサルサービスとすることについてどう考えるか」に対し、NTTは「公衆電話をコスト(光サービスで提供可能とするためのバッテリー設置や課金機能の開発・実装等の追加コスト)をかけて維持していくべきか等、慎重に検討していくことが必要」と述べています。

 KDDIからは「一定数の携帯電話非所有者が存在していること、公衆電話の公益性の高さに変わりはないことから、今後もユニバーサルサービスとして位置付け、交付金制度を通じて維持すべき」などの意見がだされています。

 NTT東・西日本は「2026年3月末をもって電話番号案内(104番)と電話帳(タウンページ)の発行を終了する」と発表しました。

 ユニバーサルサービスである加入電話(固定電話)の基本サービスとして無料提供されていた104番を1990年12月に有料化、以後利用料金を値上げしてきました。

 意図的に利用者数を大幅減少させてきたことによるサービス切り捨てです。
 
   
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鳴動

 
 
 
「2面」

  
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NTTグループ労働者の賃金・労働条件の改善めざす

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■11年間の賃上げ回答はわずか2万9200円
 
 
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   NTTグループ労働者の賃金は電電公社からNTTへと経営形態が見直されて以降、2014年春闘までは、賃金引き上げ要求に対し「ゼロ回答」を続け、その後、基本賃金は毎年700円だけ引き上げるとの回答を今日まで続けています。

 しかし基本賃金部分は賃金制度の見直しとして、2005年に年齢賃金を廃止し基本賃金を資格賃金のみとし、基準外賃金として成果手当を増額し給与総額は平均1000円程度の減額としました。

 評価で変動する成果賃金で総額調整をしたため、夏・冬一時金の賃金ベースが低下し年間収入が大きく低下しました。

 2023年4月には「ジョブ型」人事・処遇制度を導入し基本賃金は標準賃金ベースで1万9350円も低下し、2005年時の基本賃金とジョブ型処遇制度が導入された時点の基本賃金を比較すると、月額で4万9860円も低くなっています。

 その反面、NTTは内部留保へのため込みを2021年度に769億円、2022年度は683億円と上積みしています。

 これまでの11年間の春闘賃金回答で改定された基本賃金は合計してもわずか7700円で、評価格差が大きい成果手当を入れても2万9200円にすぎません。

生活実態が厳しくなってきていることが判ります。

   
■ストライキを含むたたかいに立ち上がろう
   
   NTT労働者の生活実態は24春闘要求アンケート結果からも明らかです。

 「生活が苦しい」と答えた社員は70%を超え、不満の第一位は「賃金が安い」と67%が答えています。

 非正規雇用労働者では「生活が苦しい」が83・3%にも昇り、5割近い労働者が昨年に比べ年収が減ったと答えています。

 「ジョブ型」人事・処遇制度への移行でさらに格差拡大が進み、その評価制度のもとで、いっそう恣意的評価による労働者個人対会社という構図が強められ、会社の職場支配が強まっています。

 通信産業本部は労働者や組合員の生活を守るために、(1)評価の根拠を明確にさせること(2)組合員の納得性を、団体交渉で個別問題として論議し、明らかにさせること(3)評価段階での結果を明確にさせ、恣意的評価を、排除させることに取り組んでいます。

 さらに「ジョブ型」人事・処遇制度の廃止などの改善要求を掲げ、ともにストライキでたたかおうと呼びかけています。

(宇佐美俊一通信産業本部委員長) 
   
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  「104番」「115番」廃止
「完全民営化」見越しサービス切り捨て

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   NTT東・西日本は7月19日、電話番号案内(104番)と紙の電話帳(タウンページ)を2026年3月末で終了すると発表しました。

 番号案内の開始は1890年(明治23年)の電話開通と同時に始まりました。

 電電公社の民営化(1985年)以降、1990年からはそれまでの無料サービスから月1回の利用で60円にするなど、有料化以降は利用者数が大幅に減少し、今回のサービス終了判断に至ったとしていますが、ユニバーサルサービスである加入電話(固定電話)に関わる基本サービスの廃止は重大です。

 さらに、8月7日、NTTの島田明社長は決算発表記者会見で、傘下のNTT東・西日本が提供している国内の電報サービスについて、「どこかのタイミングで終了させる方向で公的な場で話を進めるべきだ」と述べるなど「104」をはじめ「177」(天気予報、25年3月末終了)、「115」(電報)などNTT完全民営化を見据えて、不採算事業の整理を進めようとしています。
 
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