機関紙「通信労組」
「通信労組」第308号(2007年1月5日)

謹賀新年 2007年1月1日
 
『ひとつの道へ』(田畑悦子)
 
新春委員長あいさつ
 憲法改悪反対の闘いを諸行動と一体にとりくむ
 
許されない見せしめ配転
 抗議のストライキ実施(12・15)
  今度は関西圏から名古屋・福岡へ
 
情報通信支え続けて30年
 山あり、谷あり すばらしき人生
 
駒井さん、松尾さん
 地元復帰勝ち取る!
 
NTTグループ「九条の会」座談会
 圧倒的な「九条改悪反対」の声に根ざして
 07年飛躍の年に
 
これでは情報通信守れない
 地域会社の労働条件改善こそ最優先
 
悲願の事務所獲得
 (宮城)
 
新入組合員紹介
 
兵庫支部・長谷川利雄さん
 
元気あつめて職場の闘いを交流
 NTTグループ愛知集会
 
07年新春号 文化特集
 
フクちゃん コウちゃん
 
読者からのお便り

   
 
表紙写真解説
矢野美千代 2003年4月26日撮影
カンチェンジュンガ南峰(8586m)世界第3位
 インド、シッキムのヨクサムから
トレッキング
 5日目の早朝 チェマタンにて
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『ひとつの道へ』
  田畑 悦子

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   ひとつの道を選んだ時から
ひとり ひとりの苦闘は始まったが
同じように 無数の人々の苦闘も始まったのだ

働き続けてきた人生を 切りきざむ
会社の無法なやり方に
誰が沈黙し、 従属していられようか
ひとつの道は 歴史の選択でもあった

ひとり ひとりがポリシィーを抱き
家庭を抱き 社会を抱き
無数の人々と連帯している

この足で すくっと大地に立ち
この目で 地平線を確かめ
この胸に 涙も希望も包み込んで
人間らしくあることをつらぬく 道を行こう
 
06年11月18日
奥村過労死裁判、
リストラ裁判勝利集会で朗読
 
田畑悦子さん(表紙の詩の作者)から
 定年後の人生を第二の人生と言うが、歩んでみて、その通りだと思う。私は通信労組という組合が大好きである。OGとして参加する機会があればどこへでも行きたい。ただし、お金と時間があればという条件はあるが。
 裁判傍聴もOGとして大切な仕事と考えている。原告の人生は、労働者として、また人間性の極限を問うものとしてのドラマがある。重層的な人生に光を当てる創造、書く仕事が私にできれば嬉しいと思う。
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新春委員長あいさつ
 憲法改悪反対の闘いを諸行動と一体にとりくむ

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 全国の組合員、「通信労組」機関紙読者のみなさん
 新年明けましておめでとうございます。
 昨年末、政府与党は教育基本法の改悪を強行しました。
 しかし、改悪「教育基本法」は明確に現行憲法に違反しており、憲法改悪を許さないたたかいが最大の政治課題となりました。
 労働者・国民の暮らしと権利を守る運動と「戦争する国」とは両立することはなく真向から対立します。07国民春闘では労働組合の存在をかけて憲法改悪反対のたたかいを諸行動と一体で強めることが必要です。

雇用の棲み分けと更なる委託化の推進

 また、偽装請負やワーキングプアが社会問題化するなかで、2010年に向けてNTT東・西は雇用の棲み分けをすすめ、@NTT東・西が採用する各300人をグループコア社員として、A部門・業務に特化したキャリアパス採用社員と60歳超え有スキル者の効率的配置、B多様な労働力の柔軟な活用・確保に向けた新たなスキームの導入を画策しています。A項について、地域子会社が採用するのは首都・東京だけで、それ以外はすべて孫会社及び設備系広域会社採用です。しかも、NTT東・西から地域子会社に委託されている料金部門や利用者宅内設備保守業務も、順次、孫会社(東日本は通信建設会社も含む)への委託替えが進められようとしています。
 これは、1995年5月に日経連が提唱した「新時代の『日本的経営』」で、労働者を「長期蓄積能力活用型グループ」「高度専門能力活用型グループ」「雇用柔軟型グループ」の3つのグループに分け、労働力の「弾力化」と「流動化」をすすめ、総人件費を節約し、「低コスト化」をする方向と全く合致しています。
 違法・脱法の「50歳退職・賃下げ再雇用」を強いた、NTT11万人リストラ攻撃はまさにこのための布石であったことは明らかです。財界の21世紀戦略との最先端のたたかいに負ける訳にはいきません。札幌地裁での勝訴判決に続き、3月段階での大阪・東京各地裁でも確実に勝利を得るために、「公正判決を求める署名」を年明け早々からの一気呵成の取り組みがカギを握ります。

労働条件のNTT準拠こそ解決の道

 さらに、昨年9月と10月にNTT東・西の光電話の長時間故障が相次ぎました。NTTグループは固定電話サービスも可能な次世代ネットワークの早期構築を急いでいますが、固定電話網が次世代ネットワークに乗っかれば、同様の故障は避けられません。充分な検証と国民的合意を得て進めるべきものです。
 開発からシステム設計・構築、運用にいたるまで、現在のような委託会社と請負会社が様々に存在し、雇用形態も労働条件も違うなかで、まともなシステム運用できるはずがありません。「50歳退職・賃下げ再雇用」制度を廃止して、地域子会社の業務も労働者もNTTに復帰させて一体的運営をはかることが問題解決になります。このこともしっかり主張して、通信労組への加入を多くの職場労働者に訴えましょう。
 年明け早々からやらなくてはならない課題が目白押しですが、今年も団結を強めて新しい年の第一歩を力強く踏み出しましょう。
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許されない見せしめ配転
  抗議のストライキ実施(12・15)
   今度は関西から名古屋・福岡へ

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 西日本マーケティング推進部門の名古屋・福岡PT設置で、またもや報復・見せしめの遠隔地配転が強行されました。「退職・再雇用」に応じないことを理由に繰り返される見せしめ配転は、絶対に許されません。
 通信労組は、違法・無法の見せしめ配転に抗議して、12月15日指名ストライキを実施しました。
 
西本社前抗議集会
 今回ストライキに突入した人は、名古屋配転の小林宣夫さん(京都在住)、福岡配転の安芸恵司さん、飯笹茂樹さん、斉藤勉さん、柳瀬保さん(いずれも大阪在住)の5名です。
 斉藤さんは、喘息ぎみの子どもさんがおり、小林さんは高血圧症で降圧剤の服用中です、また奥さんは心臓手術の経過を見守る状況です。
 柳瀬さんは以前の東京配転で高齢のお母さんがショックで健康を害されました。大阪に戻って1年半母親の面倒を見ながらの生活でしたが、今度の配転は健康を害したらと、最後まで話すことができませんでした。雇用均等室へも出かけ、均等室はNTTを2度にわたり指導しましたが、撤回しません。このように育児・介護休業法を無視するNTTの違法なやり方は許せません。
 9時からNTT西本社前の突入集会には、スト突入者3名と、大阪、兵庫から支援に駆けつけた150名が集まり、大阪、兵庫の支部委員長と、分会代表がいまだに続ける見せしめ配転に抗議し、地元に戻す決意を表明しました。
 
名古屋・上前津ビル前
 名古屋集会では、上前津ビル前に、本部や愛労連など支援に駆けつけた代表も含め30人が結集、スト決行中・11万リストラ反対の横断幕も掲げ指名スト連帯行動を行いました。地元復帰となった駒井清美さんも「全国からの支援で帰ってきました。今回の配転では関西の女性が飛ばされなかったのが本当に良かった、今度は小林さんを戻すために私も頑張ります」と挨拶しました。最後に、「小林さんを大阪に戻せ」「不当配転するな」のシュプレヒコールが支店ビルに響きました。
 
福岡・土居町ビル前
 福岡集会では、土居町ビル前に、組合員・OBら23名で半日抗議ストライキは整然と実施しました。中央本部、福岡県労連、福岡地区労連、参加単産から参加支援をいただきました。12時前まで、スト突入者を先頭に市民に訴える宣伝活動をし終了しました。
 
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情報通信支え続けて30年
  山あり、谷あり すばらしき人生

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   新年恒例の特集としてアナログからデジタル化、電電公社から民営化NTT、「合理化」の嵐と働きざまの激動の連続で30年勤続された組合員の方に思いを語っていただきました。
 
設問内容
@会社名と仕事内容
A今まで嬉しかった出来事
B一番あたまにきたこと
C趣味 
D今年の抱負
E11万リストラのさなかに勤続30年を迎える感想
F好きな言葉
 
@ NTT−ファシリティーズ東北青森支店電源担当(八戸)
青森支部
内城孝雄さん
A 結婚
B リストラ構造改革で賃金減の制度のため生活が圧迫されたこと
C 釣り、将棋
D ストレスをかかえないようにし、健康的な生活をする
E 入社以来、電力保全の仕事をしてきたが2年後の退職再雇用を考えると不安な日々となりそうだ
F 七転び八起き
 
@ NTT西日本−山口 ソリューション営業部 SE担当
山口支部
竹内清文さん
A 妻と結婚し、子供に恵まれ平凡な家庭を築くことができたこと
B 2002年ファシリティーズへの転籍を断ったとき会社が勝手にソリューション営業部に配置したこと
C アマチュア無線、電子工作
D 地域労連の事務局長なので山口県労連とともに地域の運動を盛り上げたい
E このリストラにもの申し山口から平野へやられ畑違いの仕事をさせられているM先輩へ敬意を表します。
M先輩とは若い頃から公社レクや職場の野球チームでともに汗を流しました。不合理なことには否を唱えるよき先輩です。先輩たちの苦渋の選択を見て会社やN労に腹が立ちます。
まさか30年前こんなことになるとは予想もつきませんでした。財界の21世紀戦略で働き方が変わると思っていましたが最初にやられるとはNTT労働者もなめられたものです。まあ最大の組合(労組と呼べるか?)が会社と一体となってリストラを進めるのだから怖い物なしですね。教育基本法改悪、憲法改正の危機、働くルールの危機など世の中悪くなるばかりですが世界は変わっています。世界は新自由主義に反対しています。
負けないゾ!
F 厳冬から早春へ
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駒井さん、松尾さん 地元復帰勝ち取る!

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「戻す会」喜びの送別会
 愛知から京都に遠隔地配転された駒井さんは単身赴任生活を余儀なくされました。通信労組の女性を中心に結成した「戻す会」は駅頭での宣伝・署名活動を展開、10・21働く女性の中央集会などあらゆる集会で訴えました。西本社に170名で配転撤回を要請するなど、短期間の取り組で、会員は370名、署名は3500筆を超えました。
 松尾さんは母親の介護があるにもかかわらず、不当にも兵庫に遠隔地配転させられ、8月7日福岡地裁に育児介護休業法違反の仮処分を申請しました。指名ストや介護休暇など無給生活で闘い、全国的にカンパなどの支援のもと、福岡の地元配置を勝ち取りました。

「愛知へ駒井清美さんを戻す会」代表 岸本さん
 7月、不安の中でスタートした天満の研修センター。うどん屋さんで女性組合員が集まり、関西圏で始めての女性の単身赴任。なんとかして地元に戻そうと、「会」を作りました。大阪・兵庫の人の全面的なバックアップの励ましで、代表を引き受けました。駒井さんは最初の世話役の会合では大阪の「おばちゃんパワー」に圧倒され、私も、右も左もわからないままに署名や会員申し込み、労連や新婦人に要請、職場の仲間やOBの方に応援いただきながらの駅前宣伝。地元に戻れて嬉しいです。

駒井さんお礼のコメント
 みなさん有難うございました!単身赴任から5ヶ月半で地元愛知へ帰していただけました。天満研修の時女性の仲間により「駒井さんを地元へ戻す会を立ち上げよう!」あれよ、あれよという間に要請行動等始まりました。慣れないマイクを握り足がガタガタ震え何を訴えているか分からない自分が情けなくなりました。JR長岡京、阪急長岡天神での街頭行動には毎回沢山の仲間の支援をうけ心強い思いでした。京都の豆腐屋さん、大阪の沖縄料理等、楽しい時間も作ってくれた仲間、風邪で寝込んでいると食材を届けてくれた仲間。元気で頑張ることが出来たのは沢山の仲間のおかげでした。全国の顔も知らない皆さんの支援も大きな励みとなりました。一杯、一杯感謝です!
 
福岡へ戻った
松尾さん
松尾さんお礼のコメント
 全国からのカンパも含めて支援をいただき、本当にありがとうございました。
 
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NTTグループ「九条の会」座談会
 圧倒的な「九条改悪反対」の声に根ざして、07年飛躍の年に

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出 席 者(敬称略)
NTT志木9条の会 北爪隆夫
NTT愛知9条の会 増田 誠
NTT綱島9条の会 渡部 久
通信労組東京地域会社グループ
会社分会『九条の会』
森 憲夫
憲法をこよなく愛するNTT
大阪の会(略称NTT大阪9条の会)
松本哲夫
通信労組本部執行委員長 山田 忍
司会 通信労組本部機関紙担当
 
  ◇九条の会を作るきっかけは
  2人の会話がきっかけに
(綱島九条の会)
 
北爪  2005年4月埼玉志木にコンシューマ部門が設立され、職場でぜひ「9条の会」を作ろうと模索し、2〜3ヶ月の準備をして、06年2月24日に、労組の違いを越え職場の3割にあたる22名で設立した。役員も各営業担当からや、労組の所属に関係なく決定し、スタートしました。
 会の目的に思想信条・労組の違いをこえて、「9条を守っていこう」の1点で共同すること。
 ゆるやかな組織として設立したのが、多くの仲間を集めることができたキーポイントだと思います。
増田
増田 誠さん
(NTT愛知九条の会)
 全国的な9条の会設立の呼びかけに応えて、愛知でもNTT関係の会を作ろうと4〜5人で集まったときに話題となりました。
 呼びかけ人をたくさん募ろうということで、通信労組・NTT労組の人たちや、OG・OBにも呼びかけ、半年間の準備を経て50名が集りました。役員も通信労組・NTT労組各5名にしてOB約半分の構成で05年10月に設立総会を持ちました。
 設立総会には64名が参加し、名古屋大学法学部大学院教授・愛敬浩二さんの記念講演。お国なまりで憲法9条を読む企画では、配転で名古屋に来ている北陸、松山出身者が登場し、圧巻は九州弁で、父から聞いた戦争体験もまじえての読みあげで会場を沸かせました。
渡部
渡辺 久さん
(NTT綱島九条の会)
 神奈川県のコンシューマ事業部で、60人の職場です。構成は北海道から山梨までの、退職再雇用に応じなかった人と、50歳以下の人が若干名です。会結成のきっかけは06年8月職場での2人の会話からです。内容は「改憲勢力が議席の3分の2を越えた」「教育基本法の改悪で愛国心を植えつけようとしている」など「最近憲法が骨抜きにされていくようだ」という話になり、「9条の会を作る呼びかけをしよう」ということになりました。ビラをつくり呼びかけ人になってもらうよう十数名に訴え、5人から了解をいただき(最終的に4名)、11月に呼びかけ人の打ち合わせを数回持ち、結成総会の案内チラシをビル清掃のおばさんも含めNTT綱島ビルのほぼ全員に配布しました。
 結成総会では、全国9条の会のアピールを読みあわせし、一人ひとこと発言のあと、5人の世話人を決めました。会は「気軽に幅広い参加を」をモットーに活動しています。
森 憲夫さん
(通信労組東京地域会社グループ会社分会「九条の会」)
 通信労組東京支部で分会再編となり、以前に東京千代田分会で作られていた9条の会が消滅することになりました。06年11月18日に再編成された分会大会で、憲法を特に9条を守り広げ、世界にアピールしていく組織をと、9条の会が決議され再スタートをしました。
松本  2004年9月に中ノ島公会堂で、井上ひさし、澤地久枝、小田実各氏を招いて講演会がありました。会場に入れない人が700名を超え、2200人の参加でした。
 これをきっかけに、NTT職場でも会を作ろうという機運が高まり、通信労組が前面に出るのではなく、幅広い人を結集するために、茶道家、登山家、画家など社会的な活動をもしているNTT労働者5名に呼びかけ人になっていただき、10月に「憲法をこよなく愛するNTT大阪の会」として設立しました。NTT大阪革新懇話会メンバーを中心に、アピール賛同署名を500名集める目標を立て、労働組合の所属に関係なく、OBからも賛同アピールが92名寄せられました。
 
  ◇06年までの活動について
  講演会・学習交流会が飛躍のバネに
北爪
北爪隆夫さん
(NTT志木九条の会)
 靖国神社遊就館の見学や、06年5月に開催された大宮ソニッスライ大ホールで開催された大江健三郎、澤地久枝、加藤周一各氏の講演会に参加、東京千代田9条の会が作製したパンフを会員に配布し、最近の情勢を学習した。時々交流会も開催し06年12月1日に新座の平林寺へ紅葉狩りに会員以外の人も含めて、19名が参加した。
 時々の交流会ではサービスエリアの拡大で、販売やイベント参加で帰りが遅くなる問題など、職場の問題も話し合われるようになり、9条の会として会への申し入れなども検討されています。
増田  学習交流会を季節ごと開き100名規模を目標に06年4月に花見(雨天中止)、6月には講師に愛知9条の会から元社民党参議院議員の大脇雅子さんを招いて40数名の参加で学習会を開催しました。
 企業年金問題で勝利集会を開いたときにはOB等84名が参加しましたが、そのときに訴えて20名近くの入会がありました。現在105名が会員です。
松本  大阪のNTT職場における9条の会の運動は「NTT大阪革新懇話会」「通信労組大阪支部」と共催で05年2月に弁護士を講師に「今輝く憲法9条学習会」を開催し法律論から9条の素晴しさを学びました。同年11月に大阪府教職員組合委員長の講師で「憲法と平和を考える集い」を開催し教育から憲法を学びました。3回目に06年10月、前大阪城天守閣館長を講師に大阪城の歴史から戦争と平和を考える「戦争と平和を考える集い」を開催しています。いずれも労働組合の所属にこだわらない集まりができました。
 
  ◇07年の活動への抱負と課題
  草の根の活動と職場の会設立に向けて
北爪  D評価の人たちが3人でました。この人たちを9条の会の仲間で励ます会も予定しています。
 このように、私たちの会は職場を変える性格も持ちはじめ、非常に重要な役割を果たしていると思います。今後職場の過半数を目指していきたいと考えています。
 また成増ビルとの交流や、コンシューマ職場の全体の交流なども計画していきたい。
増田  06年7月の多くの人の配転で事務局体制が崩れてしまったが、06年12月には、関西配転者が戻ってきました。またOBも多くなってきているので、OBの力を発揮していただくことも考えながら、一緒にできる運動を進めていきたい。9条の会のニュースを3号まで出しました。早めに世話人会や事務局会議を開いて、交流会や学習会の具体化をして、ニュースの発行などもして活動を強めたい。
渡辺  憲法を守るの一点で共同を広げるために、職場の過半数の参加を呼びかけ、憲法の学習会、靖国神社の見学会などを実行して、アピール賛同署名を広めるための活動をすすめていきたい。
 憲法の学習会などをして、9条の会の主旨に沿って開かれる講演会、集会などの参加を通じて憲法などの学習を深めて生きたい。またNTTで働く仲間に9条の会のアピールを広めたい。
松本
松本哲夫さん
(憲法をこよなく愛する大阪の会)
 これからも引き続き学習会などを開催したいと思っています。また職場単位の9条の会結成を重点にした活動を進めながら、会独自の活動も強めていきたいと考えています。
 
  ◇通信労組と九条の会の連帯を強め
  活動を飛躍させるために
山田
山田 忍さん
(通信労組本部執行委員長)
 憲法を変える目的は海外で戦争する国を目指すものであり、戦前の経験からも戦争と労働組合は両立しない。平和あっての労働組合の存在がある。
 今年の春闘は政治を変えることで、要求実現することがますます明らかになってきた情勢で闘われる。
 7月段階での参議院選挙もあり、これらも含め政治革新のたたかいを大いにやりたい。
 今9条の会は全国で6000に迫る勢いで結成され、6月の行動アピールに沿って署名活動、幅広い結集を目指し、網の目の9条の会を設立していくことが必要だと考えている。
 5月3日の集中行動デーも計画されており、通信労組として9条の会と2人3脚で、燎原の火のごとく広がる運動を進めていきたい。
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これでは情報通信守れない
  地域会社の労働条件改善こそ最優先

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 NTT西日本は、NTTグループ中期経営戦略にもとづき「NTT西日本グループ中期ビジョン」を策定し、2005年10月には通信労組に対して「NTT西日本グループの新たな業務運営体制」が提案されてきました。
 今回の「NTT西日本グループにおける今後の人材確保・育成について(経営協議会9/25・10/18提案)」は、いまだに通信労組には提案されていませんが、NTTグループ中期経営戦略を実行する上で必要不可欠な雇用政策を明らかにしてきたものです。
 
  ◇雇用形態を破壊する提案
 会社提案では「有スキル者の確保に向けた契約社員化や正社員への登用も視野に入れたキャリアパス等、新たな人材確保のスキームを構築」として、平成19年4月より実施を目指している。
設備系分野における事業運営
@ 宅内保守業務は、県庁所在地及び政令指定都市は地域会社での直営実施、その他エリアについてはネオメイトサービスへの委託拡大とする。
A アイティメイト(仮称)を新設しSE業務の支援(ネオメイトサービスにおいてSE業務に従事している契約社員の移行)、IP系サービスフロント業務は、アイティメイトからの派遣、AI系はネオメイトサービスからの派遣、マーケティングアクトでの対象業務はバックヤードを含めた116・代理店コンサル部門の全ての業務を対象とする。
 
多様な労働力の確保に向けた新たなスキーム
@ マーケティングアクト、ネオメイト社でキャリアパスの導入によるパート・有期契約等社員の有スキル者の確保を図る。
A 平成20年度からネオメイト社での自社採用。アイティメイトの設立時は、キャリアパス採用はブロック毎に設立するアイティメイトで導入。
B 地域会社における採用は行なわず、今回の新たな採用スキームにより各社において確保した人材を出向や派遣等により地域会社に配置する。
 
60歳超え人材の選考基準
@ 営業系分野における「ゴールドアドバイザー」は、情報機器販売業務等を主な業務とし、「退職年度の年間販売手数料が1500万円以上」を選考基準とする。
A 設備系分野における「ゴールドマイスター」は、「技術継承等の高い能力を持った高業績・有スキル者」を選考基準とする。
B 基本賃金(月給制)は退職・再雇用スキーム毎に異なる。
 
  ◇通信労組は提案します
 NTTは情報通信を守る責任を放棄
 NTT西日本は、情報通信の光化、IP系事業への展開、既存固定電話サービスの維持などの課題に対して「技術力の確保、人材の育成、人員の確保」が最大の課題であることを認めています。
 NTTは、情報通信ネットワークの一元的運営・管理に責任をもち、国民全体にあまねく公平な通信サービスの提供・情報アクセスを保障し、情報弱者を生み出さない公共性にふさわしい業務運営体制を確立することが求められています。そのためには、派遣労働者や契約社員(退職者)に頼って解決するのではなく、NTT自らが責任をもって必要な人員、技術、人材を確保する必要があります。
 
 利益の最大化のために労働者を犠牲にする
 「NTT西日本グループにおける今後の人材確保・育成について」は、雇用形態の多層化のもとで労働条件の多様化をつくり、企業にとって都合のよい安上がりの労働者を確保するものです。
 2010年には、業務の効率化・システム化により17000名もの人員削減が予定されていますが、団塊世代の大量退職は深刻な「技術力の確保、人材の育成、人員の確保」問題を発生させます。しかし、会社は「キャリアパス、ゴールドマイスター、ゴールドアドバイザー」など、設備産業として必要な技術・ノウハウの確保が確実に保障されない不安定な雇用形態を持ち込み、ギリギリの労働条件を押し付けようとしています。
 
 人間らしく働き続けられる労働条件の確立を
 日本を代表する企業NTTが、終わりなきリストラを強行し続け、破壊的な労働条件を労働者に押し付けることは許されません。このような状況の下では、企業の活性化も情報通信事業の発展をめざすことも困難です。
 通信労組は、「これでいいのかNTT」「基本的要求について」「生計費原則の賃金要求」の政策に基づき、「50歳退職・賃下げ再雇用」制度の廃止、継続的な新規採用の雇用による技術の継承、安心して働き続けられる賃金の保障を求めてたたかいます。
 
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悲願の事務所獲得
  組合事務所獲得(宮城)

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 12月16日、東北で初めて獲得した組合事務所の「獲得祝賀会」が、仙台苦竹ビルで開かれ、職場の仲間たち、宮城県春闘共闘会議、宮城県労連、弁護士、東北の通信労組各支部代表など約50名が集い、ともに喜び合いました。
 「ふきのとう合唱団」の演奏による「通信労組の歌」でオープニング。熊谷宮城支部委員長は、「支部結成以来18年目にしてやっと獲得できた。皆様の支えと、東北ブロック交渉団の粘り強い交渉があったからこそです。皆様に感謝しております」と挨拶しました。
 また、ブロック交渉団長の佐藤高雄氏は、「宮城の執念とも思えるこの間の運動と、東日本・ブロック交渉が会社を動かした。これを東北すべての支部に設置させるたたかいにつなげたい」と述べました。
 18年間の運動がスライドで上映された後、歴代委員長4名の手により「除幕式」が行なわれました。「全労連通信産業労働組合」と彫刻された看板が現れると、会場は歓声に包まれました。参加者全員が発言し、組合員を拡大する決意と思いが語られました。各界からのメッセージに「NTT労働者の悩みや要求を結集する希望の砦となるように」は、私たちみんなの思いです。
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新入組合員紹介

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NTTインフラネット株式会社
関西支店兵庫支店      
エンジニアリング担当
    
長谷川利雄さん
 私は、「60歳満了型」か、「退職・再雇用」でかなり悩んでいました。
 ある日、私の会社の元組合幹部に相談に行ったところ、「満了型」を選ぶと見せしめに遠方に飛ばされる。また、いくら頑張っても業績評価は、「D」しか付けて貰えないと聞きました。
 遠くへ飛ばされるというのは聞いていましたが、評価をその様にするというのを初めて聞きました。
 その人はこうも付け加えました。「会社と組合はぐるだから…」とそれを聞いた私はもうNTT労組には未練はない。他の道を探そうと考えました。
 そんな時、私の先輩に相談すると、会社と闘う組合があることを知りました。
 それが通信産業労働組合でした。
 何回か会ううちに心配も薄れ、今では希望を持てるようになりました。
 少数ですが皆さんと一緒に何事にも頑張っていきますので宜しくお願いいたします。
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元気あつめて職場の闘いを交流
  NTTグループ愛知集会
   12月9日〜10日 愛知県瀬戸市

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「NTTグループではたらく仲間のつどい」で講演する山田忍通信労組中央執行委員長
 12月9日、10日、愛知県瀬戸市で「NTTグループではたらく仲間のつどい」が開催されました。
 開催地を代表してNTTリストラ反対愛知支援共闘会議弁護団事務局長の樽井弁護士から、NTTリストラとのたたかいは、法廷の外にあるとして、「いっしょに闘って行く仲間が広がって行く活動が重要です」と挨拶しました。
 集会に対する意見交流のテーマとして、「NTTを取り巻く情勢・通信労組政策」を通信労組執行委員長の山田忍さんが講演しました。続いて「NTT経営のあり方」「生計費原則の賃金要求」に対する提起と実質50歳退職」のたたかい、職場業務の急速な委託化、ひかり電話故障問題、2010通信関係法の見直し、成果・業績賃金をどうみるのかなど活発な討論が行われました。
 参加者からは、「現状の生活に甘んじず、よりよい職場環境をつくろうと全国から参加した仲間の人達。山田講師の熱弁、熱き想いが心に残りました。参加された若い派遣社員の女性、しっかりと自分の考えを述べて感心しました。この想いをこれからの世代に繋いでいく、我々の課題ですね」などの感想も寄せられましたが、時間的な制約もあり、「テーマを絞っての交流をもっとしてほしい」との指摘もありました。
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職場九条の会 全国連絡会結成総会開かれる

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結成総会での杉井静子弁護士
 2日目の記念講演では、「あなたと考える憲法・国民投票法、見つめよう子どもの未来」と題して弁護士の杉井静子さんが講演しました。狙いは九条の改憲、問題だらけの国民投票法案、未来のために「憲法に合わせる政治に変える。明日からの活動を一緒にしようではないでしょうか」と呼びかけ、共同がひろがっていると述べました。
 その後、各地で花開いている職場九条の会から発言が相次ぎました。労働組合のちがいを超えて結成された埼玉の九条の会では、職場の問題や悩みも話されるなど交流の広がりを話されました。NTT愛知九条の会では、「見せしめ配転」させられている仲間も参加して、それぞれの想いをお国言葉で憲法を朗読して喝采をあびた話など、創意工夫をこらした活動が報告されました。
 最後に、あらゆる立場の違いをこえて、憲法九条の改定に反対し憲法を守るという一点で手をつなぎ、NTTグループ職場に平和の共同を大きく広げることを確認し「NTTグループ労働者九条の会全国連絡会」がこの日結成されました。
 NTTグループ労働者の交流を深め、述べ160人余りの参加者で成功裡に終わりました。
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作者・吉井 覚
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2007年新年号 文化特集

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言祝ぐ
  西山正一郎
遊べ 働け
労働者 ありゃしんどいな
リストラ賃下げ苦汁の選択
神や仏はどこにいる
闘う仲間の団結に
福の神さんやってくる
正月だ こりゃ目出たいな
酒が飲めるぞ わっはっは
七福神の宝船が雅楽奏でてやってきた

勝った 喜べ
札幌地裁 ありゃ嬉しやな
違法脱法許しちゃならぬ
東京 大阪 松山 福岡
みんな勝つ
労働者万歳
正月だ こりゃ目出たいな
七福神が晦日に騒ぎ立てるので
前祝のお神酒を飲みすぎた

朝だ 起きろ
正月だ ありゃ楽しやな
鶴は千年 亀は万年
戦争なしで六十一年
五穀豊穣
九条守れ
正月だ こりゃ目出たいな
七福神がまた騒ぎ立てるので
目を覚ますと年が明けていた
 
絵:大阪・口縄坂
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フクちゃん コウちゃん
  第108回 byけいこ

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読者からのお便り

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裁判勝利報道に感銘!
 北海道・白峰隆弘
 通信労組のみなさん、NTTで働くみなさん、仕事と権利を守る闘い、本当にご苦労様です。11月18日、北海道の裁判闘争勝利集会が立派に終わったこと、赤旗で見て、不参加の私はとても感銘を受けました。いつも、鎌倉さん・岩崎さんの顔が見えているのにも感服しています。全労連の「チラシ」は会議で配り、一言しゃべって「よかった。ごくろうさん」と拍手をもらいました。残りは新聞折り込みしてもらい、無駄なく使いました。OBのみなさん1ヶ月会費500円ですが、勝たせるためにもう少し増額して支援するのはいかがでしょうか。よい年をとりましょう。
 
楽しかったOB会
 大阪・古家孝夫
 大阪の通信労組OB会で能登(バス1台をチャーターして)楽しんできました。たたかってきた仲間の集団だけに、気取りなどもなく、リフレッシュしてきました。こんな楽しい旅は他にはありません。輪島でのごじょう太鼓、敵を追っ払うためのみごとな団結力、あふれるエネルギーをいただきました。
 
祝杯挙げながらクイズに挑戦
 北海道・玉置博之
 当たり前の事が当たり前の事として正当な判決が出せなくなっている昨今の裁判情勢の中で、今回の札幌での勝利判決は「絶対あきらめず、ねばり強く」を改めて教えてくれました。報告集会には行けなかったが、通信労組機関紙306号の嬉しそうな、湊・森田両君の写真を見て1人で祝杯を挙げながらのクイズ挑戦でした。
 
いつもご支援ありがとうございます
 JMIU・塩之入安男
 札幌で之勝利!おめでとうございます。これを励みに、全国でたたかっている多くの皆さんもぜひ頑張ってください。
「正義は勝つ」を信じて…
がんばりましょう秋田・熊谷多喜子
 全国各地で少ない人数で困難な中、組合活動に頑張っている皆さんに連帯の挨拶をおくります。お互いに健康に留意しましょう!まだ組合員でない皆さん!通信労組はあなたを心からお待ちしております。
 
ひかり電話、根本的な対策を
 大阪・橋本節男
 ひかり電話について、116で働く人と日帰り温泉の中につかりながら1時間半もききました。ひかり電話の不具合は随分まえから苦情があったとのことで上は知らないはずない。その原因など対策がなおざりにされてきた。大きく問題になった時でも管理職は苦情対応をお客様とせず、会議といって逃げていた。と怒っていました。会社の幹部の対応と管理職に対する指導はどうなっていたのかと思います。再発を防止するために現場の人の意見を聞き、根本的な対策を求めます。本当に熱い思いを聞きました。
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