通信労組機関紙

機関紙「通信労組」

「通信労組」第506号(2023年7月10日)

株主優先施策転換し労働者に未来を
ＮＴＴ新中期経営計画（２０２３～２７年度）
成長分野に８兆円の投資

ＮＴＴグループ２０２２年度決算より(下)

「提言」
軍拡のための増税を止めろ
政府は日本の通信主権を守れ

第66回電通のうたごえ祭典in埼玉
コロナに負けず３年越しに実現

「鳴動」

「2面」

団ジョブ型人事制度とリモートスタンダードの問題点④
「リモートスタンダード」もコスト削減施策

２０２３年原水爆禁止国民平和大行進

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読者からのお便り

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株主優先施策転換し労働者に未来を
ＮＴＴ新中期経営計画（２０２３～２７年度）
成長分野に８兆円の投資
ＮＴＴグループ２０２２年度決算より(下)

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今後５年間で約８兆円の投資

※NTTホームページ株主・投資家情報より作成

　ＮＴＴは５月12日、２０２２年度決算発表と同時に新中期経営戦略を公表しました。

　新経営戦略は今年度から27年度までのＮＴＴグループ経営方針や目標値を定め、従来からの経営指標を変更するなどして、成長分野への投資を拡大（１・５倍化）するのがその特徴です。

　経営指標を変えて巨額投資を優先

　現経営戦略（～２０２３年度）では経営数値目標としてＥＰＳ（１株当たりの利益）の拡大が掲げられ、23年度までのＥＰＳ＝３７０円達成のために事業再編や多様なコスト削減施策が展開されてきました。

　新戦略では投資拡大のためにキャッシュ創出に力点をおき、数値目標もＥＰＳからＥＢＩＴＤＡ（償却前利益）に替えられ、ＥＢＩＴＤＡ＝約４兆円（22年度比20％増）達成が掲げられています。

　新戦略の要とされる成長分野への投資では、ドコモが進める「スマートライフ」事業に１兆円以上、光新技術を柱とする「ＩＯＷＮ・デジタルツイン」事業に３兆円以上、グローバルの「データセンターの拡張・高度化」に約15兆円以上、エネット等が進める「グリーンソリューション」事業に約１兆円以上が見込まれています。

　「戦略」達成の具体策としてコスト削減目標は明示されていませんが、施策の終了を意味するものではありません。

　株主優先を転換し労働者に還元を

　新中期経営戦略では、ＮＴＴ経営が「新たな段階」に入ったかの装いですが、株主還元を基本命題とする経営姿勢に変化はありません。

　「株主還元の基本的な考え方」には、「継続的な増配の実施」と自己株取得の「機動的実施による資本効率向上」が明記され、今年度も５円増（１株当たり年間１２５円）で13期連続増配とし、投資層拡大と自己株取得実施のために１株の25分割が示されています。ＮＴＴの自己株取得と株式配当はその内容と規模が尋常ではありません。

　22年度に自己株取得に投じられた費用は５１０３億円で（上グラフ）、連結当期利益１兆２１３１億円の42％に匹敵します。同年度の株式配当は１株当たり１２０円でその総額は４３００億円に達します。昨年度の自己株取得が例年より多かったとはいえ、株主還元費用の規模は９４００億円超と莫大です。

　こうした費用が、持株傘下のグループ体制の下で捻出・集中されていることはまぎれもない事実です。

　「地球のサステナビリティのために」と紹介される新戦略においても、株主優先の基本姿勢には変わりはありません。
この転換なしにはＮＴＴグループ労働者の未来は開けません。

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提言

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　軍拡のための増税を止めろ
　政府は日本の通信主権を守れ

　ＮＴＴ株主総会が６月21日に開催され、２０２２年度決算が、いずれも過去最高で年間計画を達成したことを報告。

　持続的成長と株主還元の両立を継続し、継続的な増配を基本に２０２３年度も増配を予定し、２０２３年７月には株式を分割し、米国優良銘柄並みの水準に投資単位を大きく引き下げる。

　社内組織改革で、新生ドコモグループのＮＴＴコミュニケーションズ及びＮＴＴコムウェアは、ドコモと合併ではなく、ドコモの子会社とする。

　そして「ＮＴＴ完全民営化」の一部報道については、「ＮＴＴ法の改正にあたっては様々な論点があり、政府が主体的に検討を進められると認識しており、株価に影響があってはいけないので、必要があれば対応する」としている。

　しかし、この問題は自民党の「防衛関係費の財源検討に関する特命委員会（増税以外で賄う必要のある毎年度３兆円の確保策を論じるために設置された会議）」で、「防衛費の増額に必要な財源確保に関する提言案」が取りまとめられ、政府保有株の売却について提案し、「ＮＴＴ完全民営化の選択肢も含め、ＮＴＴ法の在り方に関し早急に検討すべきだ」としたことです。

　ＮＴＴには、日本の通信サービスの提供を担いＩＴ等の技術を外資から守ることを含めＮＴＴ法４条で政府がＮＴＴ株の保有義務を規定し、国民のための通信事業を守る責務を与えている。

　敵基地攻撃能力保有の軍備増強のために通信主権を脅かすことは断じて許されません。

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◆	第66回電通のうたごえ祭典in埼玉コロナに負けず３年越しに実現


	電通のうたごえ全国合同の演奏（7月2日、さいたま市

	電通のうたごえ祭典は２０２０年に埼玉で開催予定でしたが、コロナ感染拡大のため中止。　昨年、神戸で再開し、今年三年越しに埼玉での開催が実現しました。　音楽会は埼玉の誇るアコーディオン演奏で幕開け、歓迎演奏は太田真希さんの指揮で１０４人の大合唱。　ホールに響き渡る埼玉合唱団の歌声に全国から参加した電通の仲間も感動。　ＪＡＬ争議団は、不当解雇から13年「解決まであきらめない」と、たたかう気持ちが伝わる演奏に観客と心ひとつになりました。　最後は電通のうたごえ全国合同の演奏で男声合唱「夜」、女声合唱「ダニーボーイ」、混声合唱「ふるさとの空」とそれぞれの持ち味を生かした演奏となりました。　電通祭典ではめずらしい「アンコール」の声も出て、観客と舞台が一体となった音楽会でした。　合唱創作発表会は音楽会の前に開催され、全国から14団体が参加しました。（祭典事務局長・北爪隆夫）

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◆	鳴動

「2面」

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ジョブ型人事制度とリモートスタンダードの問題点④
「リモートスタンダード」もコスト削減施策

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２０２３年原水爆禁止国民平和大行進

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■愛知から岐阜へ

　６月11日あいち平和行進の最終日は、奥田さんと日下さんが参加しました。

　雨の中、丹羽郡扶桑町役場で出発集会。
犬山市石作公園を経て岐阜県各務原市民プール第２駐車場で引き継ぎ集会が、開催されました。

　ＪＭＩＴＵ岐阜は、恒川さんと、小倉さんが参加。無事に旗を引き継ぐ事ができました。

　４年ぶりのリアル集会ということで多くの参加者の意気込みが感じられました。（大村美恵）

雨の中、岐阜県各務原市での引き継ぎ集会＝６月11日

■滋賀から京都へ

　６月21日（水）滋賀から京都への引き継ぎが京都市山科のラクト山科公園で行われました。

　滋賀からはＯＢの中川、木村さんが参加。
京都からはＯＢの青木、森田、平岡、阪田さんと高橋が参加しました。

　蹴上駅付近から出発し京都市役所まで「核廃絶、日本は核兵器禁止条約の署名と批准を行え」と訴えながら行進しました。
沿道からは多くの市民が手を振ってくれました。（高橋幸雄）

京都市山科の引き継ぎ集会に７人が参加しました＝６月21 日

■大阪から兵庫へ

　７月７日は核兵器禁止条約が国連で採択されて６年目になる日で、大阪府内最後のコースとなる豊中市役所前の出発集会には、横断幕・タペストリー・のぼりなど掲げ70名以上が参加。

　兵庫県川西市役所まで猛暑日に近い気温の中、熱中症に気をつけながら早期に「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准」を求め、ＪＭＩＴＵ旗を無事兵庫県へ引き継ぎました。
（宮崎正光特執）