「通信労組」第508号(2023年9月10日)

 
 
JMITU通信産業本部第8回定期大会 2023.9.10
国民の共有財産を軍事費に使うな
「NTT法」見直しやめろう
 
  通信産業本部委員長大会あいさつ(要旨)
許せない恣意的評価賃下げ
ジョブ型人事制度を見直せ
 
「現行の保険証を残してください」署名で
健康保険証廃止の中止・延期を実現させよう
 
 
  「鳴動」
 
   
「2面」

 
 
  2023年度最低賃金1000円超えは8県だけ
全国どこでも1500円以上の実現を
 
   
   
 
 
 
 
 
 
 
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読者からのお便り

 
JMITU通信産業本部第8回定期大会2023.9.10
国民の共有財産を軍事費に使うな
「NTT法」見直しやめろ

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宇佐美俊一委員長を先頭に「団結ガンバロウ」を行う大会出席者=9月10日
 
 
   JMITU通信産業本部は9月10日、第8回定期大会をリモートで開催し、ジョブ型人事・処遇制度反対と組織強化を中心とした2023年度運動方針を決定。

 岸田政権によるNTTの完全民営化、政府保有株の売却で軍事費確保は許さないなどの特別決議を満場一致で採択しました。
   
   宇佐美俊一委員長はあいさつで、岸田自公政権のもとで物価高騰が続き、国民の暮らしを圧迫している。

 軍事費はGDPの2%をめざすとし、「軍拡財源法」を強行成立。

 同時に「軍需産業支援法」も強行成立させ、危険な「戦争が出来る国」づくりを加速させている。

 労働界に政治が介入し、「三位一体の労働市場改革」による「構造的な賃上げ」実現のためと称してジョブ型人事制度導入促進と学び直しの奨励で労働移動の円滑化を労働界に求めている。

 NTTグループでは4月から、評価でしか賃金が上がらない「ジョブ型人事・処遇制度」が実施された。

 恣意的で不当な評価による差別賃金体系を是正させるため職場労働者とたたかえる状況を作り出すことが必要だ。 
   JMITU中央代表団17名が原水爆禁止長崎世界大会に参加しました。

 大会1日目の開会総会に到着後すぐに参加。

 海外参加者からの発言や各県発言では、九州各県と沖縄本島、南西諸島の全ての島に軍事基地とミサイル配備が進んでいることや、米軍と一体化して他国攻撃への前線基地化する実態がリアルに報告され、戦争準備の進む現実を強く受けました。

 2日目は台風の影響で軍艦島上陸は中止となり、2人が分科会へ。

 他の人は、朝から日本二十六聖人殉教地や「市内原爆遺構」を巡り、炎天下、坂道の市内を歩きました。

 原爆の爆風で一本柱の山王神社鳥居、爆風で浦上天主堂の鐘楼ドームががけ下に滑落した遺構などを巡り、午後は閉会総会に参加。

 多くの若者が演壇に上がり核兵器廃絶の運動を報告し訴えていることに感動を覚えながら長崎を後にしました。
   
  ■軍事費確保の
 NTT株売却反対
   
   軍事費財源確保のため、NTTの政府保有株の完全売却と完全民営化を視野に入れたNTT法の改正論議が自民党、総務省で始められている。

 国民に公平に通信サービスを提供するNTTの義務をなくすことは許されない。

 労働者が安心して働ける職場づくりを目指して奮闘しようと呼びかけました。
   
  ■宣伝活動が組織拡大の
 役割を担っている
 
   
   討論で、大阪支部は昨年と比べて春闘アンケートの回答が3倍もあり、通信労組への関心が高まっていると報告。

 兵庫支部からは、今年加入した組合員は支部機関紙で通信労組を知り、学習を続けるなかで、職場に問題が起き、相談することで加入に至った。

 機関紙などの宣伝が重要だと発言しました。

 京都と静岡分会は、NTT法の見直しに反対するキャンペーンを早急にすべきと提起しました。 
   
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本部委員長大会あいさつ(要旨)
通信産業本部委員長
宇佐 美俊一
 

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   許せない恣意的評価賃下げ
 ジョブ型人事制度を見直せを
 
   岸田自公政権は歴代最悪の政権です。公的負担減額で、社会保険料の増額と65歳以上の保険料も2倍以上増加させ、必要なサービスは低下です。

 物価高騰で消費税税収が90年度比5倍に増加し国民生活を圧迫させる一方、法人税は89年度の40%を23・2%まで下げて大企業を優遇しています。

 軍事費を5年間で43兆円に膨張させる軍拡大増税路線を進め、「軍需産業支援法」で軍需産業復活と武器づくりや武器輸出を促進し、「戦争が出来る国」づくりにまい進する危険な政権です。

 自民党は軍事費大増額の財源確保として「政府保有のNTT株完全売却検討のプロジェクトチーム」を発足させ、NTT法改正や廃止で完全民営化の議論を開始しました。

 総務省もNTT法と関連する電気通信事業法の見直しを情報通信審議会に諮問し、24年夏に方向性を示すとしています。

 大軍拡で日本の通信主権を脅かし、国民に安定かつ公平に通信サービスを提供する義務をなくすことは断じて許されません。

 NTTグループでは、評価でしか賃金が上がらない「ジョブ型人事・処遇制度」が実施され、会社の評価で高い格差がつく成果賃金により、毎年の生活が大きく変化することになります。

 スキルと成果が認められなければ昇給や昇格ができず低賃金に据え置かれ、転職も視野に入れざるを得ない状況に追い込まれます。

 いい加減な評価で、賃金が下げられることへの不満が労働相談に寄せられています。

 通信産業本部が正面から是正を求めNTTとたたかっていることを全国の職場に知らせましょう。

 組合員の身近な要求を一緒にたたかい、安心して働ける職場をめざし奮闘します。
   
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「現行の保険証を残してください」署名で
健康保険証廃止の中止・延期を実現させよう
 

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中央社保協・医療団体連絡会発行の署名用紙より 
 
   岸田政権は、2024年秋の健康保険証廃止を強引におしすすめようとしています。

 現在、マイナカードの不具合が次々発生し、医療現場は大混乱しています。

 そもそも、健康保険証のマイナカードへの一体化にはなんらのメリットもなく、世論調査では7割を超える国民が保険証廃止の撤回・延期を求めています。

 「現行の健康保険証を残してほしい」という思いは圧倒的多数の国民の声であり、この国民の声を岸田政権に迫り、健康保険証廃止を中止・延期させることは23秋闘の重要なたたかいとなっています。

 JMITUは「現行の健康保険証を残してください」請願署名を、23秋闘における重点署名として取り組みます。

 集めた署名は10月19日の中央行動で国会に提出します。
 各支部では取り組みを強化し、職場内外で署名を広げましょう。 
 
 
 
 
「2面」

  
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2023年度最低賃金1000円超えは8県だけ
全国どこでも1500円以上の実現を

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世界と比べても低い日本の最賃
 
 
 最低賃金の答申額
 
   厚生労働省は8月16日、地域最賃審議会の答申を公表しました。

 人口を加味した全国加重平均で43円増え、現行の961円から1004円となり、地域間格差は220円と1円拡大しました。

 中央最賃審議会の目安額にたいして、Cランクの地方を中心に1〜8円を上積みしたことは、地域間格差の縮小と大幅引き上げの意思を強く示しました。

 全労連と地方組織は、全国で取り組んだ「最低生計費調査」で「8時間働けば人間らしく暮らせる」には、全国どこでも月額24万円(時給1500円)以上必要であることを明らかにし、街頭宣伝や審議会の意見陳述、署名提出などで大幅上積みを求めてきました。

 低所得者ほど物価高騰が重荷となっているなか、地域間格差を拡大した中央最賃審議会の目安は、根拠も不明確であり最賃法の目的にも反するものです。
 
   
  ■日本の最賃伸び率は
 OECDで最低レベル
 
   
   海外では物価高騰のもとで最低賃金が大幅に引き上げられています。

 OECDの「23年の雇用見通し」によると20年12月から23年5月までの日本の最賃伸び率は名目6・5%で、OECD平均29・0%の4分の1以下の最低レベルです。

 日本の大きな立ち遅れは明らかです。 
   
  ■NTTグループ労働者も
 切実な最賃大幅引き上げ
 
   
   NTT西日本グループ子会社で無期・契約社員の基礎賃金は、各県毎の地域別最低賃金を基準に決定され、毎年10月の最賃改定に会わせて見直されています。

 最低賃金の大幅引き上げとともに、こうした賃金制度の抜本的な改善が不可欠です。
 
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