通信労組機関紙

機関紙「通信労組」

「通信労組」第501号(2023年2月10日)

通信産業本部２３国民春闘要求
低賃金と物価高騰から生活守る大幅賃上げを

ＪＭＩＴＵ第１５回臨時大会
物価高超える賃上げを

2023年働くみんなの要求アンケートから

「提言」
大幅賃上げで生活改善を求めたたかうのが労働組合

「鳴動」

フクちゃん　コウちゃん

読者からのお便り



◆	通信産業本部２３国民春闘要求低賃金と物価高騰から生活守る大幅賃上げを

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通信産業本部が取り組んだ「働くみんなの要求アンケート」は、ＮＴＴグループ労働者の生活悪化を明らかにしました。　アンケート結果などをもとに社員月額３万５０００円以上、派遣・契約社員時間給２８０円以上の賃金引き上げ、すべての労働者に異常な物価高騰にたいする生活援助の特別一時金12万円支給などを要求しています。

「生活苦しい」激増賃金要求額大幅
■生活実感
社員は「かなり苦しい」と「やや苦しい」をあわせて70・１％と、昨年の52・９％から17％以上も激増しました。「まあまあだ」は昨年に比べ15・１％減少しています。　派遣・契約社員はさらに深刻です。「やや苦しい」が昨年の44・２％から35・９％に減る一方、「かなり苦しい」が昨年の36・２から43・５％に大きく増加。「かなり苦しい」と「やや苦しい」をあわせた79・４％は、昨年の80・４％とほぼ同じでした。

■賃金要求額は
派遣・契約社員の賃上げ要求額は、昨年と同様に４００円以上が一番多く、昨年から８％増加し40・２％、次いで２００円22・８％。全体で２００円以上が74・４％を占め、加重平均は昨年より28円増の２６８円でした。　社員では、昨年同様に1万円が25・３％と最も多いものの昨年より10・５％減少する一方、５万円は17・２％と10・５％増加、10万円以上が12・１％でした。　全体で1万円以上が82・２％を占め、加重平均は昨年より９１７５円増の３万２３７４円でした。


■仕事や職場の不満や不安（３つまで選択可能）
（図は２面）「賃金が安い」が、社員では昨年より17・２％も増加し66・９％、派遣・契約社員でも昨年より９・７％増の75・５％になっています。　社員では「『成果・能力主義』が強まっている」は12％も増加し26・５％。　派遣・契約社員では「正規・非正規の賃金・労働条件などの格差」が39・７％、「退職金がない・少ない」は32・１％でした。

くらしの危機はね返す大幅賃上げを
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労働者の実質賃金は昨年４月以降８カ月連続で減少する一方、大企業の内部留保は昨年９月で５０５兆円と初めて５００兆円を突破しました。　ＮＴＴが毎年過去最高益を更新し続けていながらも、ＮＴＴグループ労働者は低賃金によって苦しい生活を余儀なくされてきました。　企業には労働者の生活を守る責任があります。　いまこそ物価高騰から生活を守るとともに、長年の低賃金を打破し生活向上を実感できる大幅賃上げを実現しましょう。通信産業本部は昨年10月、物価高騰による生活悪化にたいする特別一時金の支給を要求しました。　今春闘でも引き続き要求するとともに、アンケート結果をもとに大幅な賃金引き上げ、非正規雇用労働者の正社員化と均等待遇、「成果・業績主義」賃金制度の廃止、ジョブ型人事処遇制度導入阻止などをＮＴＴグループ各社に要求しています。
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◆	2023年働くみんなの要求アンケートから

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アンケートに寄せられた声

	●給与を年間で50万か１００万円上げるべき。総合会社と広域会社の給与体系を東日本会社と同様にしてほしい。（30代） ●残業しないと生活できないレベルの給与形態を早急に見直すべき。（20代） ●会社が大卒を採用するなら、子供を大学へ入学させられるくらいの賃金を社員に払ってほしい。（30代） ●コロナ禍でも増収してるはずなのに給料変わらん。基本給を下げて手当てで上乗せするとかセコい。10年以上も勤めて成績トップになっても給料あがらないとか酷い。（40代） ●とにかく給料が安すぎる。入社時にくらべ手取り７～８万減っている。無期社員はボーナスも寸志、退職金もなし。待遇がひどすぎる。働き方改革になっていない。（50代） ●いろいろなものが10％以上すでに上がっていてこれを追従するため最低ラインを15％増に。今まで何度も、将来に何かあった時のために譲歩してくださいと企業側のコメントがありましたが今こそ底上げを。（50代） ●賃金がなかなか改善されないのが不満です。ダブルワークをしているので収入はある程度確保できていますが、賃金に格差があるのに契約社員の方が、業務が重荷です。老後の年金にも影響してくるので、賃金の改善を早急に希望します。（50代） ●物価上昇手当は支払わないと言っているが、それなら賃金をもっと上げてほしい。毎年春闘で賃金は上げていると会社は言っているが、昨今の物価上昇幅に見合った賃上げにはなっていない。末端の社員は生活が苦しい（40代） ●社員が減り業務が増えても賃上げにならない。春闘も毎年２０００円程度私の給与だと妥結してるのは論外。（30代）
	成果・業績主義」賃金制度について社員
	「評価方法や評価基準が不透明で、適当に決めているように見える」「恣意的に評価されていて、納得がいかない」が73・６％と評価に不信を持っています。「成果・業績主義」賃金制度でストレスを「強く感じている」「感じている」は65・５％をしめています。
	意見では
	●「次の評価は落とす」や「数字順に評価をつけた」と直接言われるなど、どう考えても恣意的に評価されていて納得がいかない。（20代） ●特性や多様性も基準に入れずアピール行動が多い人が評価高いこと。役割で頑張ってきたことが報われない。（40代）






	家計簿調査が示す社員の生活苦
	Ａさん光熱費の高さにびっくり今回初めて「家計簿調査」をしました。 11月分の家計簿を付けましたが、光熱費が思っていた以上に高くなっておりびっくりしました。食費も外食を控えているせいか家計全体に占める割合が意外と低いのと、保険費の占める割合が高いと思いますので見直しが必要と思います。家計簿からも苦しい生活実態が明らかになっているので、今年の春闘での大幅賃上げが必要だとおもいます。


	契約社員Ａさんの家計支出

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◆	ＪＭＩＴＵ第１５回臨時大会物価高超える賃上げを

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	ＪＭＩＴＵは１月28日、東京都内で第15回臨時大会を開催しました。　あいさつで三木陵一中央執行委員長は「今年の春闘は労働組合の真価が問われる春闘だ。40年来といわれる異常な物価高のもと、実質賃金が下がっては労働組合の役割を果たしたといえない。ストライキを構えて大幅賃上げを勝ち取ろう」と強調。　大軍拡と戦争国家づくりにまい進する岸田内閣を批判。「43兆円も軍拡にまわすならば消費税減税、最低賃金の引き上げ、中小企業支援などくらしや福祉、教育にまわせの声を広げよう」と訴えました。　春闘方針は、▽賃上げ要求月額４万円以上＋格差是正、時間額２５０円以上▽大軍拡反対▽全国一律最賃１５００円、労働法制改悪反対、時短の労働基準法改正▽消費税５％減税、医療・介護拡充などが採択されました。　討論では通信産業本部の岡本宗和代議員が「春闘アンケート結果などをもとに、社員月額３万５０００円以上、派遣・契約社員時間給２８０円以上の賃金引き上げ、すべての労働者に異常な物価高騰にたいする生活援助の特別一時金12万円支給などを求め、ストライキを構えてたたかう」と報告しました。　東京北部地協の代表は、昨年より５０００円多い４万円の要求になったことなどを発言しました。


	あいさつする三木陵一中央本部執行委員長＝１月28日・東京
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◆	鳴動



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◆	提言

		大幅賃上げで生活改善を求め　たたかうのが労働組合

	昨年は異常な物価高で労働者・国民の暮らしを大きく圧迫しました。 23年の物価動向は、帝国データバンク調べで、今年の平均値上げ率は16％で、２０２３年中に値上げが想定される食品の平均値上げ率は18％となり、22年比１・５倍超えで、昨年より厳しい状況になるとしています。　このような状況下で経団連は「23経営労働政策特別委員会報告」を発表し、「連合が23闘争方針で示している基本的な考え方や方向性、問題意識などの多くは、経団連と基本的に一致している」とし、「建設的な賃金交渉を目指す観点から、要求水準自体については慎重な検討が望まれる」と述べ、月齢賃金だけでなく、諸手当、賞与・一時金を柱に、様々な方法の中から自社にとって最適な方法をと求めています。　昨年までのＮＴＴグループ回答が、７００円の賃上げと１５００円相当の成果手当に夏・冬の一時金の合算回答です。 22年の物価上昇率が異常な数値を示し、今年もそれを上回る勢いで値上げ品目が示されるもとで、それを上回るベースアップ要求をかかげて、たたかわなければ労働者の生活は守れません。　ＪＭＩＴＵ通信産業本部は、労働者の切実な声に応え、３万５０００円以上の基本賃金の引上げを要求していますが、残念なことに連合系労組は基本賃金に成果手当を含めて６４００円程度の要求に留まっています。　莫大な内部留保を持ち、毎年過去最高益を更新するＮＴＴグループにストを構え本気の要求でたたかうのが労働組合です。
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◆	フクちゃん　コウちゃん　　第回　byけいこ

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◆	読者からのお便り

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