「通信労組」第514号(2024年3月10日)

 
 
低額回答では納得できません
 
  「提言」
物価高騰を上回る賃上げで
働く意欲を向上させる力を
 
JMITU通信産業本部総務省へ要請
NTT法廃止反対、国民利用者の利便性向上を
 
 
  「鳴動」
 
   
「2面」

 
 
  団体交渉報告
 
 
   
 
 
 
 
 
 
 
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低額回答では納得できません

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NTT持株会社前「3.7ストライキ中央総決起集会」の参加者=3月7日、東京・大手町
 
   NTT持株会社前で開催した3・7ストライキ総決起中央集会には、千代田区労連、千代田区労協、JMITU東京南部・東部・北部・西部地区協議会、電通のうたごえの仲間など全体で約60人が結集しました。

 三木陵一JMITU中央本部委員長は「JMITUは3月6日の回答指定日では、昨年水準を上回ったが物価高騰には見合ったものではない。

 物価高騰に負けない賃上げをすべきだ」と強調するとともに、岸田政権は軍拡財源のためNTT株の売却を狙っているが「重要インフラである情報通信に責任を持つべきだ」と指摘しました。
 
  ■内部留保9兆7279億円で
大幅賃上げを
   
   宇佐美俊一通信産業本部委員長は24春闘要求アンケートで、仕事や職場の不満について60%以上の労働者が「賃金が安い」をあげている。

 非正規社員から「20年近く時給は1円たりとも上がらない」、社員からも「昨年の春闘結果は、ひどいものだった。今年はストを実施してでも、大幅賃上げを」
などが寄せられていることを紹介。

 NTTの内部留保はトヨタ、三井住友に次いで、3番目に多い6835億円も積み上げ、9兆7279億円にまで増やしている。

 昨年は成果手当分を含めても、本体社員一人平均3300円であり、「経団連が示した大手企業の平均額、1万3362円の4分の1にも満たない超低額回答だった」と指摘。

 物価高騰から暮らしを守り生活を向上させるための大幅賃金引き上げを求め、全国の支部組合員が要求実現にむけてたたかうと訴えました。 
   
   全労連黒澤幸一事務局長から激励のあいさつを受け、冨田啓二東京支部書記長が決意表明を行いました。

 NTTグループ各社のグレード賃金平均700円相当、成果手当平均9300円相当の回答は納得には程遠い低額でした。
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  ■大阪支部
   
 
 西日本本社ビル前にて=大阪支部
 
   3月14日7時30分から、NTT西日本本社(京橋ビル)前で組合員、OB支援者ら16名が参加し、宣伝とストライキ突入支援集会を行いました。

 集会では大阪労連鴻村博事務局次長、JMITU大阪地本難波信章特別執行委員から連帯のあいさつを受け、本部岡本宗和書記長から各社の交渉経過が報告されました。

 最後に大阪支部中村博之委員長が「物価高騰で生活はいっそう苦しくなっている。生活改善を実感できる大幅賃上げを」と訴え、集会決議を全員で確認し、本社ビルに向けて力強くシュプレヒコールを行いました。
  
   
  ■兵庫支部 
   
 
新神戸ビル前にて=兵庫支部
   
   晴天に恵まれ朝8時からのぼりを立て、神戸中央ビル前と新神戸ビル前で支部ニュース・本部ビラを配布。

 組合員・OB15名、支援者18名計33名でストライキ突入集会を行いました。増田二郎兵庫支部委員長・宇佐美俊一本部委員長は自民党の裏金問題や異常な物価高で「非正規労働者の生活はいっそう苦しくなっている」、何としても大幅賃上げを勝ち取ろうと訴えました。

 兵庫労連議長、同事務局長、JMITU兵庫地本をはじめ7団体から連帯挨拶、全員でスト集会決議を確認しシュプレヒコールを行いました。
 
   
   
  ■愛知支部 
   
 
三の丸ビル前にて=愛知支部
 
   ストライキ決行中の横断幕をかかげNTT三の丸ビル前で行ったストライキ集会には、組合員・OB、支援者ら17人が参加。

 JMITU愛知地本、愛知労連・国公労連・名古屋市職労・名古屋中地域センターから連帯あいさつを受け、女性の参加者も多く、かつてない集会となりました。

 色とりどりののぼり旗が林立する光景を目にして胸が弾みました。
 用意された500枚のビラが足りなくなるほど、労働者の反応は良かったです。

 会社に向け「NTTは大幅賃上げを行え」と全員で迫力あるシュプレヒコールを行いました。
 
   
   
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物価高騰を上回る賃上げで
働く意欲を向上させる力を

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   総務省発表の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合指数が29カ月連続の上昇となりました。

 生鮮食品を除く食料は5・9%の上昇ですが、今年1年間の食品平均値上がり率は19%の予想で、昨年の15%を大きく上回る見込みです。今年も厳しい家計への負担の増加が懸念されます。

 この様な情勢のもと、今年こそ実質賃金改善へ物価高騰を上回る大幅賃上げで生活改善を求め、ストライキを配置しながら、3月7日、14日の統一行動にストライキを配置してたたかいました。

 経団連が示した昨年の中堅・中小企業平均賃上げ額は8012円(3・0%)です。

 24春闘JMITU統一回答日(3/6)の回答は、8千円から1万円未満が16支部、1万円超えは17支部ですが、物価高騰に見合う回答とはいえず、22日にはストを含む統一行動で、大幅賃上げ獲得をめざしています。

 昨年の大手企業平均回答は1万3362円(3・99%)です。NTTグループは過去最高益を更新しながらも3300円(1・19%)の超低額回答でした。

 24春闘回答は昨年を6700円上回る平均1万円の回答ですが、未だ昨年の大手平均額にも及ばず、今年の他企業回答よりも遥かに低い回答です。

 回答内訳も基本賃金改定は平均700円相当のみで、他は成果手当への増額です。

 評価による賃金格差の拡大で労働者支配を強めるのではなく、労働者の生活を見据えた改善で、労働者と共に歩める企業経営をめざすべきです。
   
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JMITU通信産業本部総務省へ要請
NTT法廃止反対、国民利用者の利便性向上を
 
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要請書を手渡す宇佐美委員長(右側)=2月14日、衆議院第1議員会館会議室
   
   JMITU通信産業本部は2月14日、国民の共有財産とあまねく公平な通信サービスの確保のために、NTT法を廃止しないように総務省へ要請しました。

 宇佐美俊一委員長は、NTT法は我が国の情報通信の未来に深く関わり、国民利用者の利便にも大きな影響を与える案件であり、軍拡財源確保のために政府保有のNTT株式売却や、「電話の役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供の確保」を定めるNTT法が一部経営者の利益志向により廃止されるなどは決して許されないと指摘、ユニバーサルサービス責務の携帯電話などへの拡充も求めました。

 さらに情報通信審議会が行ったNTT法改正に関する第1次答申(2月9日)の、研究開発推進・普及責務の撤廃、外国人役員規制の緩和などの規制緩和は不必要だとして見解を求めました。

 政府がNTT法改正を提出する方向ではあるが、総務省担当者は、NTT法の存続については「廃止ありきではない」と回答し、審議会での今後の検討状況を踏まえて対応するとしました。

 宇佐美委員長は「NTT法が一企業の利益志向に左右されるのでなく、見直しが必要であっても、法の存続と同時に使用規定の補強を前提に行われるべきである」と総務省へ検討を求めました。 
   
 

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鳴動

 
 
 
「2面」

  
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団体交渉報告

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  ■フィールドテクノ 
 
 
 フィールドテクノ交渉団の皆さん
   
   3月5日、大阪市内でフィールドテクノと24春闘交渉を行いました。
 春闘統一要求に対し、組合は異常な物価高で実質賃金が下がり続け、今春闘は物価高を上回る賃上げを強く求めました。
 会社は「昨年より厳しい状況であり、慎重に検討のうえ賃上げ要求については別途回答する」としました。

 今年10月、無期社員C・Dとエリア社員を対象とした新正社員制度(仮称)導入では、社員と同等の労働条件を求めました。
 
   
   
  ■NTT西日本
 
   2月29日、西日本と春闘交渉を行いました。

【組合】「物価高で労働者の実質賃金が低下している。
大幅賃上げでNTTは社会的責任を果たすべきだ」

【会社】「財務状況を勘案し充分検討して別途回答する」とゼロ回答に終始。

 グループ子会社から提示のあった新正社員制度(仮称)について

【会社】「多種ある雇用形態をシンプルにして雇用確保を図る為と考えている」と説明。
   
   
  ■ME 
   
   3月6日、NTTーMEとリモートで団体交渉を行いました。

 組合側は「個人消費はGDPの6割近くを占めており、個人消費を増やさなければ経済は好転しない。

 異常な物価高騰で労働者・国民の生活悪化は極めて深刻な状況で、大幅な賃上げが必要だ」と回答を求めました。

 会社側は「減収減益の厳しい状況だ。東日本グループの収入に最大限に貢献してゆく」として不誠実回答に終始しました。 
   
   
  ■ビジネスソリューションズ 
   
 
ビジネスソリューションズ交渉団
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  3月1日、大阪市内でビジネスソリューションズと24春闘交渉を行いました。
春闘統一要求の賃上げ回答について会社は「財務状況等を総合的に勘案し、慎重に検討し別途回答する」とし、物価高騰に対する生活援助金12万円要求には「論議する考えはない」と不誠実な回答を行ってきました。
組合は昨年から続く物価高騰で生活悪化は深刻となっている。賃上げは企業の責務であり、大幅賃上げの回答を強く求めました。 
   
   
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