「猫の手通信」第1号
NTTリストラ反対サポーターの会
『猫の手通信』(第1号)
2005年3月28日
 
OBの皆さん続々サポーターに
 3委員長(元、前)の呼びかけ
 既にサポーターになってくれている人もいますが、現役のたたかいを大きく支援しようと岡武さん、大磯さん、鈴木さん3人の元と前の中央執行委員長が500名のOBの皆さんに訴えを送りました。それに応えて続々と返事が送られてき、その数は53名となりました(3月23日現在)。娘と二人分ですとか、一言書いてあるのと口数の多いのが特徴です。
粘り強く支持していますので頑張ってください。
厳しい中でたたかっていられる現役の方々を心から支援します。
なんでもありのNTT,働くルールを守らせる反転攻勢の突破口に。
一言、7年前に卒業しましたが、そのごの急転(悪い方向)ぶりに怒り心頭です。微力ながら職場の労働者とともにたたかいに参加します。
働くルールも、労働者の人権も踏みにじるNTTの横暴に怒りを禁じ得ません。攻撃に屈せず頑張ってください。
花の命は短くて、頭にくること多かりき。
勝利する日まで頑張ってください。
私の分まで頑張ってください。
ご苦労様です。寒さもまだ続きますがお体を大切に。
皆でとことん闘いましょう。
応援します。頑張ってください。
勝利の日まで支援続けます。
 
奥村過労死裁判で画期的判決
 NTTは控訴を取り下げよ
 通信労組の組合員だった奥村善勝さんが研修中に過労死したのは会社の責任だと裁判をしていた奥村さん過労死裁判で、札幌地裁は3月9日「安全配慮義務に違反している」として、NTTに対し奥さんの奥村節子さん、耕一さんに6628万円を支払うよう」命じた判決を下しました。これは、原告の主張を認めた画期的な判決です。
 判決後、節子さん、耕一さん、通信労組岩崎委員長、吉田北海道支部委員長、弁護団はNTT北海道支店に出向き、「夫の死を無駄にせず、労働者の命を大切にするようにして欲しい」と訴え、「判決を守り、控訴しないよう」要請しました。
 NTTはこれを無視し、控訴しました。大きな怒りの抗議と、控訴を取り下げるよう運動が続いています。
 
3・17スト
 260事業所、689名が決起
 春闘共闘の統一行動に参加して,通信労組は全国で260事業所,689名が賃金底上げと諸要求実現を目指し、始業時から10時のストライキで決起しました。
 NTT持株会社前の決起集会には、岩崎委員長,全労連国分副議長をはじめ支援の各労組のなかまを含め100人が結集、NTTに回答を出せと迫りました。
 その後、代表団は厚生労働省との交渉をし、「育児介護休業法の精神どおり強く指導して欲しい。宮城の松谷勤さん子供が二人いる,本人の病状が悪化している。それが首都圏に配転されようとしている。育児介護法を守れば広域配転を止めなければならない。配慮とは家族と切り離されないようにすることだ。第二の奥村さんを出さないように」と要請しました。
 これに対し、厚生労働省の担当者は「何らの配慮が行われない場合は助言します。文書で指導します。それでも守らない場合は勧告と3段階で指導します」と回答してきました。
 
岩崎委員長の書いた本店頭に
 「NTT“50歳定年”リストラ11万人」
 裁判に立ち上がってから2年、50歳定年制をめぐってのこの間の経過とたたかいをコンパクトにまとめた本が出来ました。岩崎委員長がNTTの社会的責任を鋭く糾弾し、時には仲間の病気見舞いに出かけ、法廷にも立つ、そして前組合員が多くの働く仲間の支援を受け、全力で戦っている姿を描いています。
 サポーターの皆さん必見の本です。
定価 1,000円 出版研
 
リストラ裁判田12回公判傍聴記
 会社側証人反対尋問に「わかりません、知りません」連発
  取り繕いにしどろもどろ 柿田証人
 3月24日、東京地裁で第12回の裁判が行われ、会社側証人大田原俊夫、柿田順両氏の主尋問と反対尋問が行われました。
 大田原、柿田氏への主尋問はあらかじめ提出してある陳述書をなぞり、構造改革とは、福島と山形でのリストラの必要性、東京に配転された吉田さん、神奈川に配転された志賀さんの配転理由などでした。
 主尋問は眠気を誘う45分間でしたが、反対尋問が雰囲気を一変しました。
 今村弁護士による反対尋問。「本社からの指示は誰からですか」「陳述書、訂正されましたが、奥さんの両親はすでに亡くなられているということ知らなかったのですか」矢継ぎ早の質問に、証人の耳が真っ赤になりました。
 主尋問の時には、本社とテレビ電話による会議を毎日のように行って手際よく処理をしていたと、とくとくと証言していたのが、「配転させた本人の意向は聞いたか」『一度も聞いていません』「ITブロードバンドなら若い人のほうがいいのでは」『わかりません』「配転した結果、単身赴任手当てなど年間100万円の経費がかかっているが、検討したのか」『していません』と、しどろもどろ。
 会社側弁護士を見ると、頭に手をやり、手の出し様がないといった表情。
 最後に原告側の坂本弁護士が「当事者の意見、健康状態に気を配っているというが、北海道の奥村さんが無理な研修で過労死され、会社の責任と判決が出たこと知っているか」「新聞でなくなったことは知っているが、判決は知らない。
 法廷はブーの抗議。
 
肝心な事は何も聞いてなかった。 大田原証人
 次の大田原証人の反対尋問も失笑やブーイングが度々でした。
「51歳以上の退職再雇用の社員が子会社から山形支店への逆出向があった。二人ではなく三人ではないですか」「陳述書に各部の人員が書いてあるが、法人の人員は何故陳述書に出てこないのか」
『覚えていません』
「本社からの要請は書面ですか」『電話です』
「余剰人員がいないに、何故、雇用選択を求めたのか」『わかりません』
「配転された当人が課長に言った意見は聞いているか」『聞いていません』「課長が当人に言ったことは」『聞いていません』「当人の両親の状況聞いているか」『聞いたことない』
「母親の死期が迫っている。もどしてほしいということは」『聞いていません』
「その後、母親が亡くなったことを知って心は痛まなかったのですか」『――』
弁護士と証人のやりとりを聞いていて、構造改革という時代に逆行したリストラは担当者の人間まで変えてしまうのかと思わされました。
 
虚構の組み立て、だから裏付ける事実が無い
 1400名のうち1000名が余剰ってほんと
サポーター 明大教授野中郁江さん
 傍聴していましたサポーターでもある明大商学部教授の野中郁江さんから感想を聞きました。
 「NTTの50歳定年制の導入は、働くものにとって重大な問題であるし、会社のありかたについて研究していることもあり、サポーターになりました。問題の性格を知るには裁判と思い、公判を傍聴した次第です。
 リストラについての会社の説明を新聞などで読んでいると、競争力とか生き残りのために何千人のリストラが必要などと書かれています。今回、裁判を傍聴して、会社はそのような経営者の一方的な人員減や人件費べらしが違法で不当なものであることを知っていながら、行っているのだということを知りました。だからこそ支社ごとの余剰人員や新会社の必要人員、移動の合理的理由という虚構の主張を組み立てようとしているということがわかりました。支社の実態からみて、配置転換が正当であったと主張していましたが、この主張をうらづける事実が存在しないことは、「知らない」「忘れた」「わからない」を連発したことからよくわかりました。
 志賀さんが神奈川に移動したあとに、お母さんが亡くなったことについて、会社側証人に感想を求めているとき、裁判官の方が心を動かされているように見えました。
 なお私は、会計学を専門にしている教員ですが、福島支社では収支状況からみて、1400名のうち1000名が余剰ということでしたが、本当かしらと思いました。
 今後とも微力ながらサポートしていこうと思います。」

編集後記
 ニュースの名前の悩み「燃えて」「見て見て聞いて」などなど。そのうち「猫の手も借りたい、うんいいよ」から、仮の題として「猫の手通信」として出すことにしました。いい名前を付けて欲しいと思っています。
(かも)
 
NTTリストラ反対サポーター
猫の手通信


2号原稿
見出し
サポーターの皆さん裁判傍聴にきてください
頭にきたり、笑ったり、ドラマがあります

本文
裁判は東京地裁の12回を筆頭に、各地で進められている裁判もだんだん煮詰まってきています。会社側証言の勝手な理屈に腹を立てたり、反対尋問にしどろもどろの姿をみて失笑が法廷を包んだりします.また、原告証人の確信に満ちた鋭い証言に胸の中で拍手します.
法廷のやり取りの一つ一つが運動の積み重ねとするドウリ論闘争のやさまざまな