「お便りにゅうす」第14号
NTTリストラを許さない家族の会
『お便りにゅうす』(第14号)
2007年8月22日
 
NTTリストラ裁判
札幌につづいて東京、大阪でも控訴審はじまる!
 
東京・大阪 配転の無効を明らかに! 高裁での徹底審理を!
 NTTリストラ裁判は、札幌に続いて、東京、大阪でも控訴審がはじまりました。
 東京裁判控訴審は、第一回期日が七月九日に開かれ、原告側は坂本修弁護士が総論、志村新弁護士が年齢差別について意見を述べ、当事者として金子恵美子さんが今回の配転により過酷な生活を強いられている実態を訴えました。
 大阪裁判の控訴審第一回は、七月二六日開かれ、河村弁護団長と原告の木村清一さんが意見を述べました。木村さんは一審判決の取り消しを求めるとともに、いまだ地元大分に帰れていない後藤眞利さんを早急に帰すよう訴えました。現在病気療養中の後藤さんの一日も早い地元への復帰が求められています。
静岡裁判間もなく証人尋問へ、松山裁判次回ついに結審へ
 静岡裁判は他の裁判に比べて進行が遅れていましたが、次回の九月一三日でようやく弁論の準備手続も終わり、ついに一〇月、一一月と連続で証人尋問が行なわれ、山場を迎えることになります。
 松山裁判は、裁判官の転勤により結審が延びていましたが、新しい裁判官のもと、五月三〇日弁論が開かれ、原告三名が裁判官に対し意見陳述をすることができました。
 そしてそれに続く七月二五日の裁判では、裁判官三名の内二名が転任したことによる証人の再尋問が認められ、原告側証人の通信労組前委員長岩崎俊氏と四国支部委員長の芳野敏雄氏の再尋問が行なわれました。これは民事訴訟法上認められているとはいえ、他の裁判では見られない異例のことであり、新しい裁判官に原告側証人の生の証言を聞いてもらう貴重な機会となりました。
 最判所の意向により判決までにもう一度弁論期日が指定されましたが、裁判官にはしっかりと真実に目を向けた判決を下すことを望むものです。
東京裁判原告金子恵美子さん、控訴審で意見陳述
遠距離通勤に加え外販勤務の日々
 移動また移動で一日の大半が過ぎていく
 二〇〇五(平成一七)年四月、埼玉・志木へ再々配転になりました。
 埼玉・志木ビルから、現在は三郷市へ電車とバスを乗り継ぎ、約二持間をかけて、リストによる、SOHO(ソーホー)への訪問販売をしています。
自宅(大泉)から職場(志木)まで片道二時間一〇分の遠距離通勤は、家には寝にいくだけ、ここに家があったら泊まりたいと思う日々で、家族の協力で何とか頑張ってきました。このような生活が六年目になり、もう限界です。
 志木での仕事は、通勤時間往復四時間二〇分に加えて、外販なので、移動また移動でクタクタです。
 九時に職場ミーティングを終えて、お客様リストの地図とチラシを用意して、一〇時三〇分前後に職場を出ます。職場から志木駅まで徒歩一〇分、志木駅から東上線の朝霞台駅まで乗り、徒歩で武蔵野線の北朝霞駅に乗り換え、そこから新松戸駅まで行き、常磐線で金町駅へ壱弐時前後に到着し、昼食をとります。金町から高洲地域へバスで二〇分、営業活動は一三時前後から約二時間歩きます。帰りは、一五時前後のバスに乗り、志木ビルに到着するのは一六時四〇分頃で、それから日報の整理をして、帰路につきます。
一九九八年の五〇歳の人間ドッグで、C型肝炎キャリアが発覚しました。以後三ヶ月ごとに血液検査を実施中です。二〇〇六年六月、主治医より、「六〇歳前後が体力的にも限界なので治療は考えていないのか」と言われました。ずーと悩みながら、周りの友人が六二歳で、肝臓病で逝ったのを聞き、大変ショックを受けました。
今の状態では耐えられません。定年まで二年、地元へ戻してください。
各地の裁判の予定
引き続きご支援をよろしくお願いします
札幌高裁
  第5回控訴審 9月27日(木) 13:30〜
第6回控訴審 11月29日(木) 13:30〜
東京高裁
第2回控訴審 10月31日(水) 15:00〜
大阪高裁
第2回控訴審 10月11日(木) 14:00〜
書証・証人申請・控訴理由書・反論
第3回控訴審 11月29日(木) 14:00〜
静岡地裁
進行協議 9月13日(木) 11:30〜
最終の弁論準備(双方書面提出)
第1回証人尋問 10月12日(金) 10:00〜
原告側:松浦、被告側:中山両氏の尋問
第2回証人尋問 10月12日(金) 10:00〜
原告:石川・岡本・鈴木各氏の尋問
松山地裁
結審 9月26日(水) 14:00〜
奥村過労死裁判(最高裁で現在審理中)
2006年7月20日 札幌高裁:全面勝利判決
2006年8月 3日 被告NTTが最高裁へ上告
 
9月22日、23日
 第52回電通のうたごえ祭典inさんたまのご案内
今年のテーマは「あしたをひらく風」
今年のテーマの「あしたをひらく風」は、音楽会を通してさまざまなかぜ(電通労働者の実態にふれながら地域とのかかわり)を表現し、ともに生きる大切さ、人としての素晴らしさを表現できればととの思いが込められています。(さんたま祭典ニュースより)
合唱・創作発表会
  2007年9月22日(土)12:30開場 13:00開演
  東京多摩教育センター 参加費 1800円
前夜祭
  2007年9月22日(土)18:00開場 18:30開演
ザ・クレストホテル 参加費 6500円(食事・飲み物付)

音楽祭
  2007年9月23日(日)12:30開場 13:00開演
  東京多摩教育センター 参加費 2000円
JR中央線立川駅南口徒歩15分
JR南武線西国立駅 徒歩10分
プログラム
第一部 歓迎のステージ
さんたま憲法ミュージカル「キムジナー」ハイライト
三多摩のうたごえ歓迎演奏
朝鮮大学農楽グループ & コール華
第二部 うたごえ運動60周年記念企画うたは歴史を刻む
「うたごえと日本の作曲家たち」参加
高平つぐゆき作品をうたうステージ
第三部 アンサンブルモーイと職場をうたう合同合唱
ゲスト出演 アンサンブルモーイ
 祭典合唱団と全国合同による創作構成舞台
フィナーレ
お問い合わせは、うたごえ祭典実行委員会へ
     連絡先 TEL&FAX 042-552-3838
絵手紙 愛媛 廣川美恵(通信労組OB)
 
英国の若者たち
カタコト英語で国際交流してきました!
愛媛 野中紀子(家族の会世話人)
 昨年六月二週間だけのシニア短期語学留学で、英語を学ぶ楽しさおもしろさを味わった私は、再び今年の五月二〇日から八週間のロングステイを敢行した。
 最初の二週間はイングランド東部のバリー・セント・エドムンズの田舎で、英語教師の家庭にホームステイしながらホームレッスンを受け、六月の四週間は昨年と同じケンブリッジにあるベルスクールという語学学校に通った。世界中から若者がやって来ているなかで私が最高齢だった。
 ケンブリッジのホームステイ先は昨年と同じベネット家で気心が知れていて過ごしやすかった。二匹の猫も私つも部屋の中に遊びに来ていた。
 ベネット家の長女ドナは二四歳、福祉施設で働いている。ある日TVのニュースでイギリスの首相がブレアからブラウン氏に交代したと報道されたとき、ドナは「トップが替わっても自分たちの暮らしは全然良くならないと思うわ。日本はどう?」と言った。私は一生懸命単語を並べながら「日本でも今の政府のやり方では一部の富裕層だけを優遇して、一生懸命働いている多くの国民の暮らしは良くならないのよ。」と答えたら「日本でもそうなの!」と言った。
 イギリス人は政治にとても関心が高いと聞いてはいたが、若い女性でも自分の意見をはっきり述べる姿勢を持っているなと感心した。
 最後の二週間はオックスフォードの田舎に住む娘の友人宅にホームステイして小さな語学学校に通った。
 この語学学校はたった一クラスで生徒はイタリア人と韓国人とクエート人の若者三人だけだった。五〇代最後の年でまだまだ中高年と自負しているのだがここでも私が最高齢だった(笑)。
 韓国人女性のサンは大学三年生。休学して英語を学びに来ていた。サンはいつも「自分の国を誇りに思っている。」と言いながらふるさとの話をしてくれた。
 娘の友人はイギリス人と結婚、渡英して一四年近く経つ。彼女は今回初めて参議院選挙の海外居住者投票権を行使した。彼女いわく「日本にいるときから一度も投票に行ったことがないとイギリスの友人たちに話すとかなり馬鹿にされたし、夫からも国民としての権利と義務を行使しないのは非常識だと言われたのよ。」なるほど英国の人たちは政治への関心度が高いと言われるはずだとひとり納得した私だった。
 「憲法九条にノーベル平和賞を!」というTシャツを着て、カタコトの英語を駆使して平和を訴え、テイ―セレモニーと折り鶴で日本文化の一端を紹介しながら民間大使のまねごとをした八週間はあっという間に終わってしまった。